第622話「三分の一の純情な感情」
午後六時のラブホテル。
壊れるほど夫を愛している妻が現れた。
妻は氷(一般人が想定する冷たすぎる水を指す言葉。触り続けると火傷する)よりもずっと寒い凍てつく夜の寒さも夫の笑顔を思い出して耐え抜いてきたが、それほど激しく愛しているという感情の三分の一さえ伝わっていないことが不倫の判明により明らかとなった。離婚届を突きつけようとするも、やはり夫のことが好きなのだ。普段はあまり笑わないあの人が、珍しく笑ったあの記憶が眩しくて素敵で泣きそうになるのだ。
そこにいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい熱唱で夫の感情を震わせた。
やっと気づいた、俺はお前を愛していると夫は妻に伝えた。
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