第596話「夢と消える」
午後二時の月。
カモシカと対峙するレールガン女子高生が現れた。
カモシカは月ウサギ(一般人が想定する月に生息する殺人ウサギを指す言葉。首を刈る)よりもずっと強いわけではなかった。カモシカの未来には敗北が待ち受けていたはずだ。しかしカモシカはそれを捻じ曲げて勝利し、生存した。レールガン女子高生は満身創痍のカモシカに問う。どうして貴方は月ウサギに勝つことができたのか。カモシカは答えた。勝利はただの結果、勝とうとして勝ったのではない。俺はただ、生き延びなければならなかっただけだ。
長いレールガンを持った女子高生は、とにかくすごい攻撃で月ごとカモシカと、彼が辿ってきた運命を消し飛ばした。
その結末が、カモシカの答えがどれほど尊いものであったとしても、此処は彼女が求めた未来ではない故に。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます