第318話「社畜と銃と少年の夢」
午後七時の宝箱。
少年の夢と思い出が現れた。
大人は子供(一般人が想定する区分けが難しい分類の幼い方を指す言葉。何が幼いかは場合によって異なる)よりもずっと現実を知っており、幼いころに見た夢が叶うことなどわずかの可能性すらもありえないと考えるようになってしまっていたが、倉庫を片付けていた際に見つけた宝箱を開いた瞬間、当時の記憶が流れ込んできて、気づけば大人は涙を流していた。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で夢と思い出と記憶を抹消した。
歯車が外れることはなく、社会は稼働し続けた。
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