第99話「きゅう」
午前九時の運動会。
きゅうきゅうになるまでおかずを詰め込まれた弁当箱が現れた。
母親は息子(結婚してから三年後に生まれた子供を指す言葉。母親の手料理は不味いので苦手としているが、優しい性格をしているため直接伝えることができずにいる)よりもずっと急な出来事に慣れていたが、料理の腕そのものはけっこう酷いためまともに食べられるものがせいぜいきゅうりの浅漬くらいしかなかった。きゅうきゅうに詰まった弁当のほとんどがアリの餌にしかならないことに心がきゅうと締め付けられる気持ちだったが、しかし食べるのとどちらが良いか究極の選択だった。
だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で料理担当者を父親に変更した。
弁当が美味しく食べられるようになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます