午後三時の空中。

静止の声も聞かず、屋上から飛び降りた少年が現れた。

少年はいじめ（一般人が想定する肉体的、精神的、立場的に自分よりも弱いものを暴力や差別、いやがらせなどによって一方的に苦しめる行為を指す言葉。加害者は法によって死ぬ）よりもずっと酷い悪夢のような状況に晒され続けており、周囲に相談することもできず、一人辛さを抱え込んでいたが、ついに耐えられなくなり学校の屋上から飛び降りることを決心した。空中に飛び出してからは周りがスローモーションに見え、地面までの落下時間がずいぶん長く感じる。これで最後だと思うと少しだけ現実の世界が名残惜しくなったりもしたが、すべて今さらだった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でゴリハルトの別側面と承認された闇落ち悪ゴリラを少年のサーヴァントとして召喚した。

野生の力によるスクールカーストが築かれた。