第69話「アメリカ解体期」

午後十時の自室。

寝落ちから目覚めた少年が現れた。

少年はアメリカ(トランプ大統領が自由に動かせると思い込んでいる力を指す言葉。それがただの思いこみであったことが近年の検証により発覚した)よりもずっとフランスに憧れていたが、肌の黒さが原因でボブと呼ばれていた。ボブなんて渾名はダサいし、実際の名前とはかけ離れているし、悲しみに暮れて帰宅後泣き続け、そのうち疲れて眠ってしまったのである。明日も学校に行くのは嫌だし大好きな駄菓子でも食べながら一人で遊んでいようかなと考える。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でアメリカの国名を変更した。

少年はアメリカが嫌いではなくなった。

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