午前十一時の倉庫。

ボルダリングに挑戦する若者が現れた。

若者は運動（健康や身体鍛錬、娯楽などの目的で身体を動かすことを指す言葉。ルールが付随するとスポーツと呼ばれる）よりもずっと読書が好きだったが、最近体重が増えてしまったので運動をして筋肉をつけようと思い、前々から興味があったボルダリングをしてみようと休日に外出したのだった。しかしそこはリア充の巣窟、サラリとまとまった短髪と笑顔が素敵な明らかに学生時代は数多の男女交際を経験してきたであろうトレーナーたち、イケメンの身内同士で語り合う者たち、若者は根がキモ・オタクであったが故に自分はここにいてはいけないのではないか、自分の居場所はないのではないかと考えてしまう。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃で倉庫を破壊した。

そして誰もいなくなった。