第22話「すれ違い、学業的な意味で」

午前五時のアパート。

徹夜明けの身体にエナジードリンクを注ぎ込む大学生が現れた。

大学生は期末試験(単位の取得を防ごうとする最後にして最大の障壁を指す言葉。一般的には講義を受講していればクリアラインを超えられるよう設定されているが、時折悪魔的な難易度を誇る場合があり、また難易度が低くとも基本的に学生にとっては忌避されるものであるから期末試験の精神は常にズタボロであることを我々は意識せねばならない)よりもずっとレポートの方が大切だと考えているが、期末試験をこなさなければ単位を落とすことは間違いなく、徹夜をして暗記に励んでいた。しかし実体としてはどちらもそれほど大切でなく、点数を乱数で適当に決めている教授がいるとの噂もあり、講義によってはそこまで頑張らなくともほとんど曖昧な答えを書くだけで良かったりもするのである。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でエナジードリンクによってあがったテンションを滅殺した。

大学生は試験の日が翌日に変更されたことを思い出し健やかな眠りについた。

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