午前二時のアルゼンチン。

首都から遠く離れた小さな街、カピージャデルモンテの上空に未確認飛行物体が現れた。

ユーフォーは飛行機（一般人が想定する空中飛行が可能な機械を指す。正確にはなんらかの動力源とプロペラや噴流から推力を得て加速前進し、かつ前進移動と固定翼によって得る揚力で滑空および浮上するものを指すらしいが、今回は細かい定義は行わず各自のイメージに任せる）よりもずっと機能的に優れているから空を自由自在に飛び回ることが可能であり、急加速、急上昇、急降下、急転回によって地上人を驚かせていた。操作するのは巨大で真っ黒な目と銀色のラバーキャットスーツでも着込んでいるのかと思わしき肌をもつ生命体で、地上人が騒いでいる様を眺めては楽しんでいる様子だった。

だがいきなり長いレールガンを持った女子高生がやってきて、とにかくすごい攻撃でユーフォーを撃ち落とした。

新聞社が潤った。