第20話 街が見えて...ンプレキターーッ‼︎
『後、1キロほどで森を抜けてクリード神聖王国につきます。』
「サンキュー〔叡智〕~。長かったなぁ~モミジ。」
「そうね~。あんなところに飛ばすフィーデルン王国は本当にクソね。」
「全くだ。まぁ、あそこに飛ばされたお陰で強くなった上にレアな食料や素材も溜め込めたし、結果としては良かったけどな。」
「"結果"はね。でももうあんなところに行きたくないわ。」
「そうだな。早く街n「キャァァァァ!!」なんだ!?」
『左前方500mの位置に魔物に襲われている馬車がいます!!』
「了解!!モミジ行くぞ!!」
「了解!!」
と合図をとり、地面を蹴った。
ドガァァァン!!
2人はやらかしたと思いながらも馬車の元へと向かった。
そこには、俺が初めて倒したダークウルフが3匹、馬車を襲っている姿だった。そしてその周りにいる馬車の護衛をしている騎士らしき人がダークウルフ達にやられていた。なんとか立っている騎士もいたが、すぐにやられてしまうだろう。
『『『グラゥ!!』』』
「うわぁぁぁぁぁ!!」
「やめろ!!こっちにくるんじゃねぇ!!」
これではあの馬車の中にいるであろう子もやばいな。
「行くぞモミジ!!」
「ええ!!」
俺たちは向かってくるウルフたちに向け剣を振り下ろす。
ズッバァァァァン‼︎
「「助太刀します!!」」
「ありがとう!!助かった!!」
俺たちが騎士の人と話していると仲間を殺され怒りに狂ったウルフは俺達目掛けて体当たりしてきた。
「邪魔だ‼︎」
と俺はウルフの顔面目掛けて突きを繰り出す。
ブシュッ‼︎
「ふう、終わりましたよ。」
「ありが「今動いてはダメだ!!俺が魔法をかけるまで安静にしてろ!!」...ああ...。」
『エリアハイヒール!!』
と俺が念じると怪我で倒れた騎士達が淡い光に包まれた。
「む、無詠唱...!?しかも広範囲・高効果だと...。」
なんとか意識を保っていた騎士が俺の魔法に驚愕している。
「黙っていろよ。別に話してもいいがその時は...わかるよな。」
少し覇気を込めて言ってみた。すると
「は、はいぃぃぃ!」
と言って土下座してきた。
「言わないでくれたらそれでいいさ。さ、もうそろそろこの騎士達も起きるだろう。あそこにある馬車の中の方に危機は去ったと伝えてきては?」
「あっ。あまりの魔法の凄さに忘れていました。ありがとうございます。」
そう言ってぺこりと頭を下げた騎士は馬車の方へと向かって行った。
そしてモミジと俺が騎士達が起きるのを待っていると、
「姫様!!ダメでございます!!あんな、下賤の者などに礼など不要です!!」
テンプレだとわかっていても下賤とか言われるのは腹がたつな。
「お黙りなさい!!私達は助けて下さった方にお礼を申し上げなければなりません!!それどころか下賤とは何てことを言うのですか!!」
「で、ですが...。」
「ですがじゃありません!!」
と言って俺達に近づいてきた。すると
「先ほどは私たちを助けて下さりありがとうございました。そして私のお付きのご無礼申し訳ございません。」
と言って頭を下げてきた。
「いえいえ、たまたま貴方の悲鳴が聞こえたので私達はここに来たまでですよ。それに困っている時はお互い様でしょう?」
「そう言っていただけると嬉しいです。そうだ!!貴方方にお礼をしたいと思うので私の国に来ていただけませんか?私はクリード神聖王国の王女シャリルと申します。」
「「お、王女さまぁぁぁぁぁ!?」」
「はい。」
「クリード神聖王国に行くつもりではいたけど、まさか王女様とこんなところで会うとは...。」
「他国の催し物の見物に行ってきた帰りだったのです。それで、何故貴方方はあの魔境から出てこられたのですか?」
「ああ、それなんだが、ひとつ聞いてもいいですか?」
「はい、どうぞ。」
「フィーデルン王国についてなんですが、あの国の事について最近何か良くないことは聞いていませんか?」
と俺が聞くと、
「フィーデルン王国ですか...。」
と王女様は苦虫を噛み潰したような顔をした。
「どうされました?」
「いえ、なんでもございません。それで貴方方はフィーデルン王国絡みと言う事でいいのですね?」
「はい...。」
「それではその話の続きは私の家で聞きます。あまり聞かれてはいけないものですし。それでなのですが城まで私達の護衛をしていただけませんか?」
「わかりました。」
そして護衛の騎士達が起き、俺達に感謝の言葉を述べられた後、俺達はその護衛達に混じりクリード神聖王国へと向かって行った。
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