KKN

悠莉

新しい季節

とある学校の旧校舎

今は文化部の部室棟となっている

そこには誰もが恐れる部活があった。


旧校舎一階


男子生徒が一人部室から廊下を覗いていた

その視線の先には新しい制服に身を包んだ女子生徒が歩いていた

「勇也、女子が一人来たぞ!本当にやるか?」

この部の部長、霜月冬希は廊下を歩く女子生徒から目をそらさずに聞いた

「俺は部長が決めることに従うよ」

勇也と呼ばれた生徒、緑川勇也はこれから来るであろうお客さんのためにお菓子を準備しながら答えた

部室に二人以外の生徒は見当たらない

「じゃあ、やるか!」

冬希はそんな掛け声と共に勢いよく部室を飛び出していった。


「おい!そこの女子!入部希望者か!」

部室の前まで来ていた女子に声をかけた

「えっ・・・。この部活なんて読むんですか?」

もう少し驚いてほしかったけどまぁいい俺はその質問を待ってたんだ!

「よくぞ聞いてくれた!この「この部活はKKNできけんと読むんだけど部長が思いつきでつけただけだから活動はたぶん危険じゃないと思うよ」

「俺に言わせろよ!」

いつのまにか横に来ていた勇也に言われてしまった部活の名前くらい俺がいいたかったのに

「部長が説明するとややこしくなるからね」

ややこしくってどこかだ?分かりやすく俺の部活への思いを伝えてるだけなのに・・・

そんな事を考えていたら

「部活のこと詳しく説明したいから部室へよっていかない?それにお菓子もあるよ」と勇也が誘拐でもするような誘いかたをしていた。

そんな方法じゃ来てくれるわけ

「いいですよ」

まじかっ!いいのか!

「ありがとう。部室まで入ってくれたのは君が始めてだよ」

ガチャ

「どうぞ好きなところに座って」

「はい、ありがとうございます」

バタン

・・・えっ、ちょとまって!驚いている間に二人で部室入ってったよ!?部長おいていったよ!?

「ちょと待て!部長の俺をおいてくなよ!」

そう叫びながらあわてて部室に入るとすでに説明は終わったようで二人は勇也がいれたと思われるお茶を飲んでくつろいでいた。

「あっ部長遅かったね、新入部員入ったよ」

「花草しすずです。こたつのある部活探してていてここにはあると聞いたので入部しました。これからよろしくお願いします」

「よろしくな!」

部員が入ればできることも増えて楽しくなりそうだ!・・・いやいや

「そうじゃなくて!」

「部長がいないところで話をしたのはわるかったって次からは気を付けるから」

まぁいいか部員もふえたし!

「今回だけだからな!」


新しいKKN部がはじまった。これからどうなって行くのだろうか

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