リリリリ-Re:Re:Re:Re:-
祖父江直人
目次 登場人物
目次
第一話 エヴァネッセント・サマー
「夏は好きだった」
15年前、穏やかな日差しが射す部屋の中で、夏にしか遊べない友達とした、二人きりのかくれんぼ。夏が来るのが楽しみだったころの、遠い記憶。
「夏は嫌いだった」
2016年。ナゴヤ市、ナゴヤ駅前。路上ライブを終えた街のストリートミュージシャン霧島三郎、通称“サブ”は、サラリーマンに絡む指定暴力団“成宮組”の構成員二人を見かけ、恐喝を止めようとする。そこに、組の若頭・安藤と、その舎弟でサブの幼馴染でもある柿崎博康がやってきて―――
第二話 ネバー・ダイ・トゥー・ガールズ
「生まれたのに死ねない人だっているんだから」
謎めいた言葉を発する、自称『永遠の17歳 イブ』……のことは、(滑った拍子に赤面して動かなくなったので)とりあえず放っておくことにしたサブ。一緒にいた、10歳くらいの栗毛の幼い少女、シーナに素性を尋ねると、一片の紙片を手渡してきた。
そこには『この子は野良猫だ。ある者に追われている。どうか、助けてやってほしい。 “根本”のブルース』と書かれていて―――
第三話 ウェアー・ザ・プライベートエデン
「アダムとイブが、何故楽園(エデン)を追われたのか、知ってるかい?」
シーナの異常な体質に関して、シンジローとアカネに固く口止めをしたサブは、翌日、街で最も高い80階建てビルの最上階を訪れた。そこには『街の監視員』を自称する“ユウ”が待っていた。
集められるだけの情報を集めたサブは、自らの周囲で起こり始めている事態の正体を知るべく、行動を開始する。サブの、長い一日が幕を開ける。
第四話 アライブ・オワ・デッド, ラヴ・アンド・ピース
「血ではない何かが身体を流れ、心臓ではない何かがそれを送っているのを見て、あれは、命を冒涜していたとは思わなかったか」
ついに“根本”の支配者・ブルースと対面したサブ。シーナの隠された真実が少しずつ明らかになるが、少女の“命の在り方”をめぐり、二人は対立する。
「愛していこうぜ、誰かを、この世界を、な!」
夕刻、彼の姿はカナヤマ駅前の広場にあった。そこにはサブにとって音楽の師であり音楽活動の良き理解者であったブルースがいて、サブは自分の心にある、“ある確信”と必死に戦っていたことを告白する。
そして、サブの過去には、誰にも話せないある過ちがあった。自身を苛み続けるサブの秘密とは―――
第五話 Re:Re:Re: リ・リ・リ
「サブ、なんでほかの女がいるの。ぶっ殺すよ」
“根本”のブルースとの邂逅、“プライベートエデン”の企みの一端を知って約二週間が経過したが、サブたちの周囲に変わりは無く、一つ屋根の下、四人と一匹の共同生活が続いていた。
ある朝、イブがとある音楽雑誌の特集記事を見つける。そこには、サブが18歳の時に起こした、“ある事件”が克明に記されていた。
それは彼にとって、勲章ともいえる記事だったが、サブは煮え切らない態度を取る。そんなサブの家に、異国からある少女が転がり込んでくる―――
第六話 ダンシン・ウィズ・マイ・デビル
『なっちゃんを、共に生き返そう』
プライベートエデン教祖・ハヂメからメールが送られきた。自身の素性だけでなく、過去にあった出来事すら知られていることにサブは激しく動揺するが、イブとシーナを引き渡せという要求は跳ね除ける。
翌日、ヨンジーとの仲直りも兼ねて四人で出掛ける。サブはサカエのオーキッドガーデンでブルースに会おうとしたが、そこには成宮組の若頭・安藤がいて―――
第七話 カプリチオ・オブ・セイレーン
『君の知る真実は本郷新次郎のものだけでは無い』
PEの幹部・杉野が仕掛けた市内全ライブハウスへのセイレーンによる無差別犯行を止めるべく、サブは再び『街の監視員』のもとへ赴こうとするが、家の前には一台のパトカーが待っていた。
警察の事情聴取を終え、警察、ヤクザが入り乱れ騒然とする街を歩きながら、サブは携帯を取り出し、この騒動の元凶たるプライベートエデンの教祖にメールを送る―――
第八話 ネイチャー・イットセルフ・イズ・グッドマザー
『久しぶりだね、サブくん』
セイレーン騒動を片付けたサブのもとに新たな女性が転がり込んでくる。いよいよ女性陣から総スカンを食らいかねないサブに、明日はあるのか。
一方、街を覆う歪な物語は、佳境を迎えようとしていた。“根本”でブルースに再会したサブは、市長、警察、ヤクザ、そしてプライベートエデンの教祖ハヂメが一堂に会する会談に出席することになる―――
第九話 アン・イミテーション・エターナル・ライフ
『さっきまで、夢を見ていた』
実力行使に出たPEに対し、サブたちはついに反撃を決意する。長い長い夢を終わらせるため。
最終話 Re:Re:Re:Re: リ・リ・リ・リ
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