第13話

「わかってるさ。この人は私がなんとしてでも守る」


「なあ、飛燕もああ言ってるし。なあに人間なんて、死にそうで案外なかなか死なないもんだぜ。死ぬ時はあっさり死ぬけどよ」


「こらこら、一般ピープルを怖がらすんじゃないわよ」


「へーい」


飛燕はともかく、清武には紫苑と魁斗はふざけているようにしか見えなかった。


まるで修学旅行に来た中学生だ。


「それじゃあ行くわよ」


「へいへい」


「了解した」


三人は歩き出した。紫苑、魁斗、飛燕の順に。


清武はその後ろを歩いた。


しかし清武には気になることが一つあった。


そこで前を行く飛燕に聞くことにした。


飛燕は三人の中では一番常識がありそうだし、自分をここに連れてきた責任を感じているので、大抵のことなら答えてくれるだろう。


早速声をかけた。


「ちょっとすみません」


「なんですか」


「聞きたいことがあるんですが」


「いいですよ。なんなりと」


「さっき紫苑って子が「奥に行けばもっと強いやつがごろごろしている」って言ってましたけど、本当なんですか?」

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