第2話

なにせ映画で見た陰陽師そのままの服装なのだから。


頭にも、清武には正式な名称はわからないが陰陽師が頭に乗せていた物が、しっかり乗っていた。


――なんなんだ、あいつ?


見るからに怪しいが、とにかく人がいたのだ。


今は選り好みをしている場合ではない。


清武は声をかけようとした。その時である。


――ええっ?


目の前の陰陽師みたいな奴が、かき消すように消えたのだ。


――なっ、なんだあ?


次の瞬間、清武はその意識を失った。



目が覚めると、清武はちょっとした広場に倒れていることに気づいた。


さして広くはないが、ここだけ木が生えていない。


――ここはどこだ?


どうやら気を失っている間に誰かに運ばれたようだ。


清武はそう考えた。


そうなると、あの陰陽師みたいな奴しか思い浮かばないが。


――あいつはどこへ行ったんだ?


清武はあたりを見回した。

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