第1話 教授と俺
PM12:00
ピリリリリリリリリリリリリ
俺はいつものように夜勤のアルバイトをして眠っていた頃だったが、突然電話が鳴って飛び起きた。
【着信:山渕】
教授~~~~~~~~~~~~~~~!!!!
PM2:30
『須賀、なぜ呼び出されたか分かるかい?』
俺は今、音楽室にいる。夏休みなのにな。
教授は30度近くある暑さの中、涼しい顔をしている。
「いいえ」
教授の顔つきが変わる。
『お前だけだぞ、この夏休みに就職活動もしないヤツは・・・。それに夏休み前のレポートも出ていない、出席日数は計算して出ていないのか?
・・・まぁ、どこかの企業に面接に行ってたとかなら大目に見るが、何もしていないんだろ?比べる訳じゃないけど、お前の学部からは6月からインターンで東京に出たやつもいるというのになぁ?』
・・・音楽科なのにインターンか。そいつこそなにしてるんだよ。
「教授の言いたいことはわかります。でも、誰だって勉強が全てじゃないでしょ。」
俺は教授の威圧感に負けて目を離した。
『顔を上げなさい・・・しっかし、やりたいことは夏休みにやりなさい。お前は俺の授業に出なさすぎだ、しかも成績は中の下くらいだ。普段は何をしている?サークルもやっていないだろう?』
「はい」
『夏休みにしていたことはコンビニで夜勤のバイトだと?なあ、須賀、お前はコンビニで店長にでもなるのか?』
「それもいいかもしれませんね」
教授は呆れ顔を最後に見せて音楽室から出て行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます