第13話 戦いと死

殺戮悪魔は、両腕がなくなったショックと、痛みで憎しみがどんどん膨れ上がっていく。


「両腕がああああああああああああ

あ゛あ゛あ゛あ゛いてえええええええええええ

お前え゛え゛え゛え゛え゛絶対、殺してやるうううううう」


と白式白将を睨みつけながら今にも、襲ってきそうな目つきで叫んでいる。


その頃セリスは、すごい叫び声を聞いていた。


「なに、すごい叫び声ですね?」


セリスは、叫び声がした方向に飛んでいくと、そこには何か、大きい物体が倒れこんでいる。


「あれは何でしょうか?」


セリスは大きな物体から、少し離れたところで、地上に降りた。

すると何か変な激臭が、セリスの鼻をつついた、思わずセルスは、鼻を抑えてしまった。


「なんですか?この臭い

ひどい匂いですわ」


セリスは、大きな物体が見えたところに向かって歩いていくと、セリスの手に生暖かい、赤い液体が落ちてきた。


「きゃ、何でしょうか?この赤い液体わ」


上を見てみるとキャンディーの木が並んでいた。


「なんだキャンディーの木か、驚いちゃいました。

きっとキャンディーが溶けて、手に落ちてきたんですわ

それにしても、キャンディーの木ってこんなに赤かったでしょうか?」


と思いながらセリスは、生暖かい、赤い液体をなめた。


「しょっぱい、なんか鉄の味がしますわ。

鉄の味のキャンディーなんて食べたことないですわ」


すると上から、セリスの前を通過して何かが落ちてきた。

それを見た瞬間、セリスは悲鳴を上げた。


「きゃああああああああああああ

人の首ですわあああああああああああああ」


セリスは驚き、森の奥に悲鳴を上げながら走っていくと、そこには地面が血だらけで、首と体が分けられ山積みになっている死体を見た瞬間、背筋が凍るように、力が抜け、腰から崩れ落ちた。


「なんて残酷な殺し方を

一体だれがこんなひどいことをー

それにさっきの、赤い液体は、そんな・・・・」


セリスは、目を見開き、涙を流していた。

そして涙を流しながらセリスは疑問に思った。


「そういえば、もともと私と少年しかいなかったはずなのに、なぜ、こんなにも人の死体があるのでしょう」


すこし考えたがわからなかった。

セリスは考えることをやめ、涙をぬぐって大きな物体のある方向に走った。


するとそこには、悪魔のような姿をしていて、両腕がない怪物と全てが白い少年、白式白将が顔を見合わせ見つめあっていた。

今にも戦いそうな雰囲気で。


「おい、お前よねーなー」


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」


「だから、弱いって言ってんだよ。」


「おまえ゛え゛え゛え゛え゛、殺すううううううううううううう」


「お前、それしか言えねーのか?ザコがあああ」


と言いながら白式白将が「白空白白将(はっくうはくはくしょう)」と言いながら一瞬で悪魔の背後に回り、2本の足をいとも簡単に、一瞬で切り刻み、塵(ちり)にした。

殺戮悪魔は、一瞬何が起こったかわからなかった。

目の前にいたはずの白式白将が、一瞬で消えたのだから、すると時間差で殺戮悪魔の両足に激痛が走った


「なんだああああこの痛みいいいいいいい」


殺戮悪魔は後ろを振り返り自分の足を見た、2本あるはずの足がなくなっていた。


「どおおおおなってんだあああああああ

ああああいてええええええええええ

ううううううううううううううう」


「お前の、両腕、両足もらったぜー

次は、お前の命でも、頂戴するとしようかあああ

動けねえだろ」


と白式白将は楽しんでいた。


「ぎゃはははははははははははははははは」


と高笑いをしながら



つづくー





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