第4話、ガトリング砲VS陶謙軍

曹操、曹洪は思考が止まっていたのであった。母が危ないと聞かされてから思考が停止していたのであった。そんな状況でもやることはわかっていた。母を助ける。ただ、それだけであった。それをいち早く行動を出したのは楽進であった。曹操から見てみれば年配者だからいち早く状況を整理できて行動を移したようにも見えたがほかにも理由があったようにも見えたのである。この疑問はかなり気になっていたが今は母を助けることが最優先、疑問はまた今度と思い楽進の指示に従ったのである。車の中に一人、一人が武器を持ち楽進は曹操、曹洪、李典が乗車したのを確認し車を発車させたのであった。町から出た後から車は時速100Kmは出して急いで徐州に向かったのであった。この時ばかりは曹洪が弱弱しい声で言ったのであった。


「お母様、死なないで・・・お願いします。」


そんな声を聞いた楽進は曹洪に向かって大丈夫。俺が必ず助け出して見せるからと言ったのである。曹洪はその時の楽進はあった時からなにか頼りなさそうな男の姿はなく一人の勇敢な男の姿に見えたのであった。その後、李典だけ楽進の小さな独り言を来たのであった。


「親が目の前で死ぬのはつらいもんな。俺には・・・痛いほどわかる。」


李典はこの楽進の親はもう・・・だから今、この状況で一番必死な理由が分かった気がした。彼は自分と同じ苦しみを繰り返したくないという気持ちが伝わったのである。それと同時にこの人は信頼における人だなと確信した瞬間でもあった。そんなことを考えている間にも楽進がさらにスピード上げるから車に必死につかまってくれと言いさらに車の時速は速くなったのである。



場所は変わってここは徐州の小沛県のとある村で一人の女性旅人が休憩していたのであった。彼女の名は曹嵩でこれから立派に出世した娘たちのところに向かう途中で今は小沛県の小さな村で休憩をしていたのである。村は平和で戦乱とも思えないほどであったがここもいつ戦いに巻き込まれるかわからない。早く戦乱が終わってほしいなと思いつつ娘たちのことも考えていたのであった。その理由は村人の娘たちを見て自分の教育は正しかったのであろうかと悩んでいたのである。もちろん上に立つものとしての教育は間違ったと思ってもいないが一人の親としてはどうであっただろうか。この乱世では上に立つものは時には苦しい決断を出さないといけない。そのつらい立場を自分の娘にやらせることになってしまったのである。今、自分が会いに行っても歓迎されるのかもしかしたら憎んでいるかもしれないと思っていたのである。そのために一年以上悩んでいたが覚悟を決めて娘たちに会いに行くことにしたのであった。今はその途中で休憩している最中であった。そんな時にどこからの勢力の部隊が見えてきたのであった。そして部隊の隊長らしき者が村長はどこにいると尋ねたのであった。それを聞いた村人はすぐに村長を呼んだのである。村長が出てきたところ隊長らしき者がこう言ったのであった。


「ここの村の税金をだせ。さもなくば一人ずつ殺していくぞ。」


村長はすぐに分けを話したのである。この村は今年は不作らしく生活していくのが精一杯な状態で税金を払えるお金は残っていないと言ったのである。豊作の時に多く支払うから待ってほしいということであったが隊長らしき者が今すぐ支払ないとだめだと言って見せしめの理由も含めて隊長らしき者は村長を切り殺したのであった。周りにいた人たちは大混乱に落ちいたのであった。隊長らしき者は答えがまだ帰って来ない苛立ちに二人目も殺そうとした瞬間、村人を庇うように横やりが入ってきたのである。横やりを入れたのは曹嵩であった。隊長らしきがお前から殺されてほしいのかと言ってきた。曹嵩はできるものでしたらどうぞと言って隊長らしき者の武器を壊したのであった。それを見たほかの兵士たちが曹嵩を囲んだのであったが曹嵩はこれが目的であった。自分に集中している間に村人はうまく逃げ出せたのであった。敵が気づいた時にはもう村人たちは逃げ出した後であった。隊長らしき者があいつの首だけでも取れと号令を出した。曹嵩は急いでその場から逃げ出したのであった。敵兵は急いで曹嵩を追った。そしてたどり着いた場所は小さな山であった。敵兵は分散して曹嵩の姿を探し出したのである。しかし、それが曹嵩のねらいであった。まず、敵を分散してから一つ一つ倒す気であった。数では向こうが圧倒的に有利な状況で真正面から戦っても勝ち目はないなら山でなおかつ森になっている場所に誘い出して戦うしかほかに方法がなかったのである。



しばらくして曹嵩は敵を確認できたのである。まず、居場所を悟られずに弓矢で一番強そうな者を狙った。弓矢は見事命中し一発で相手を絶命させたのである。そして相手が混乱になっているところを叩いたのであった。相手は蜘蛛の子が散るように逃げ出したのであった。曹嵩はまた隠れて次の機会を窺うことにしたのである。一度成功したから次も成功する保証はどこにもないのだ。しかもここは戦場、ちょっとの油断が命取りになるのである。さらにここで相手がまとまって探し始めたのである。先ほどの奇襲攻撃は使えなくなった今、この場から敵に見つからず逃げる。彼女にはそれしか選択の余地がなかったのである。彼女はそう決まれば行動は速かったが不幸なことに敵の一人が彼女を発見したのである。彼女は急いで逃げ出したが敵の追撃してきたのであった。気づいたら昼間から夜になっり曹嵩は怪我もしながらなんとか森から抜け出したがで敵が待ち受けており何とか逃げろうとしたがついに背後が崖で敵が約500ぐらいの軍勢で曹嵩を囲んでいたのであった。状況理解した曹嵩はもはやこれまでと思ったのであった。できることだったら立派に成長した娘たちを一目だけでも見たかったと思いながら己の最期を覚悟したのである。その瞬間、地平の彼方から見られないものがこちらに向かってきたのである。曹嵩はあれが黄昏に連れていく使者なのかしらと思っていたがその見慣れない物はほかの人間にも見えていたらしく。敵もそちらの方に顔を向けていたのである。だんだんその見慣れない物は大きくなり音も鳴り出していた。そんな物から人影が見えたのである。そう確認したのもつかむ間に男性の大声が聞こえてきたのである。


「どけどけ、どかなっかたらひき殺すぞー。」


今まで見たこともない速さをだしていたその見慣れない物は曹嵩の近くで止まり曹嵩はそこから降りてきた人物に驚愕したのである。なんと自分の娘たちであったのである。そして曹操と曹洪はすぐに母親のところに向かい抱き着いたのである。二人ともそれは泣いていたのである。それを見た曹嵩は自分は本当に娘たちの心を理解していなかったことに気付いたのである。本当に憎んでいたらここに助けにはまず来ないであろう。それに娘たちは先ほどから生きていて本当に良かったと言っているのである。曹嵩は自分の未熟さにあきれながらも娘たちとの再会に涙を流していたのである。そしてなぜか楽進も曹嵩の姿を見て時が止まったかのように見ていたのである。李典が不思議そうにしていたが、そんな状況でも壊そうとしていた敵がいたのである。敵兵士たちが曹嵩たちに襲い掛かろうとしたその時に一人の男が怒鳴りながら兵士たちに向かっていった男がいた、楽進である。


「お前ら、せっかくの親子の感動の再会に水差すじゃねー。そんなに殺し合いがしたかったらあの親子の代わりにこの曹操軍、配下の楽進が相手になるぞー。」


李典が一人ではいくらなんでも無茶だと言ったが楽進は敵がこの前にしかいないなら俺に考えがあるとそう言って楽進はスマホからある物を購入したのである。それは明治初期に活躍したガトリング砲を購入し敵兵士に向けてこう言ったのである。


「今から逃げないやつはこのガトリング砲の餌食になるぞ。死にたくないやつは今から逃げろ。死にたい奴だけ来い。」


だが、敵は数任せでいく気であったので誰も逃げるものはいなかったのであった。逆にこちらに突撃を始めたのであった。そうしたら楽進が


「俺は今からこの曹操・・・いやこの家族を守るために鬼になってやる。」


そう咆哮のように言いながらガトリング砲を撃ち始めたのである。それからは一方的になっていたのである。敵たちは相手が弓隊でもないのにどんどん死んでいくのであった。もちろんその光景に驚いていたのは敵だけでもなく曹操たちも驚愕していたのである。こちらが戦っているのは楽進一人だけであるが一人で相手の軍を圧倒していたのである。誰もが驚き混乱している中、楽進だけは必至であった。この家族を守りたいと一身であった。途中で弾がなくなり急いでスマホから弾を購入して繰り返しついに部隊の八割以上が死んでから部隊は逃げ出したのであった。それを見届けた曹操たちは楽進に感謝しようと思いむかったが、楽進の表情は暗く体調が悪そうに見えたのであった。曹操たちは楽進の様子が心配であったが楽進は大丈夫だ、問題はないと言ったのである。それからは楽進がガトリング砲の分解の仕方とグーグル先生で調べたが結局やり方はわからず。仕方なく買ったばかりであるが売却したのであった。楽進からしてみればそれでもこの家族を救うことができたのだ、安い買い物だったと思っていたのである。取り合えず落ち着いたところで曹嵩は自分の自己紹介を楽進にしたのである。それと同時に楽進は曹嵩のことに関して調べたのであった。


曹嵩、字は蒼華


曹魏志に登場する人物。曹魏志の中心人物の曹操の母親である。曹操をわずか13歳の時に産んでいる。ついでに曹洪は15の時に産んでいる。父親はよくわかっていないがとてもえらい人物だったという記載のみである。武勇や政治もできる人物であったと伝えられている。まあ、無能であったら曹操が天下をとれるはずもないが・・・一方、若くして曹操たちを産んだせいか母親キャラ&姉キャラの二つを持っている。しかもかなりエロいのである。これも変態国家、日本の陰謀のせいであるが・・だが、誰よりも人を見る目はあったと伝えられている。曹操が天下をとれたのもこの母親がいたからと言っても過言ではない。どちらにせよ偉大な人物には変わりはない。


楽進は今までのことを考えるとかなりまともな人ではないかと思った。いままではロリコンに百合にドSにドMとろくな人物に会えていないのである。ついにまともな人が来たと内心喜んでいたがある言葉がきっかけでそれも無に帰ってしまうのである。


「あなた、かなりいい男じゃないのかしら。楽進さんが未婚であったなら私と結婚しないかしら。自分で言うのもなんだけどいい女と思うわよ。」


楽進は思考を一時停止したのである。それからすぐに復帰したが楽進はまたいろいろと大変なことになりそうな人が来たなと思ったのである。そんな時に李典がですが曹嵩様はもう二十代こう・・・言いかけたが曹嵩が李典に向かって笑顔でやめようねと言った。その時、曹嵩から黒いオーラが出ていたのである。特に特殊能力もない楽進でも確認できたほどである。李典はおびえながら引いたのであった。楽進はここであることを聞いてみたのであった。それは自分の歳はいくつに見えるかと言うものであった。みんな大体、20代前半で曹嵩だけが25と指定したのであった。そして帰ってきた答えはびっくりするものであった。


「俺、今年で31になるものだけど、そんなに若く見えるかな?」


「「「「・・・( ゚Д゚)えーーーー。」」」」


この時、楽進以外の人物が一斉に同じ言葉を発したのである。それもそのはずである。予想よりも下手にすれば十年ぐらい違いがあるのだから誰もが驚いていたが一人うれしそうな人がいた、曹嵩である。それは格好の獲物が見つけた虎のような感じであった。曹嵩はそれから楽進と再婚すると言ったが曹操、曹洪が反対したのである。その理由が曹嵩がわかったのかとりあえず保留にしておくねと言ったのである。楽進はする気はあるのかよと思いながらも出発準備したのである。その後は車に乗ろうとしたが四人乗りだと気づいた楽進はどうしようかと悩んだが曹洪がお母さんの膝の上がいいと言ったのである。ついでに曹操も言ったが年齢的に幼いほうの曹洪が勝ったのである。とりあえずなんとか乗って車を発車させたのであった。曹操は負けたせいか顔を膨らませていたが曹嵩が後で変わってあげるよと言って喜んだ。楽進は楽しそうだなと思いながらも車を運転していた。帰りは急いで帰る必要がないため二日ぐらいかけて陳留に帰ったのである。その間にもいろいろと話をしたのである。その中でみんなが興味を持ったのが空を飛ぶことができるものであった。そして曹洪が空を飛んでみたいと言ってきたのである。楽進はさすがに空を飛べるものは出せるのかと思いつつ飛行機は無理だけど気球ぐらいなら何とかなりそうだなと思い帰ったらやってみると言ったのである。



それから陳留に帰ってからスマホから気球が売っていないかと検索したところなんとあったのである。楽進はこの感じだったら機関車も出せそうで怖いですけどと思いながらも購入したのである。物の登場の仕方は家と同じで霧が晴れたらそこにはもうあったという状態であった。それからスマホから気球の動かし方を見て軽く勉強してからみんなを気球に乗せたのである。もちろんロープはばっちりで車、家に何重もつないでおり外れる心配はないことも確認して飛び始めたのである。曹操たちは興奮していた。いままで夢にもみた空を飛ぶことができたのであるからロープがあるためすごく高くまでは飛ばないがそれでも当時の建物よりもはるか上に飛んでいたのである。そんな時に奇跡的に夜明けが見れたのである。それは楽進からしても感動的な瞬間であった。曹操が本当にうれしそうであった。また楽進もその笑顔で本当にやってよかったと思ったのである。そして曹操がしゃべり始めたのである。


「みんな、このきれいな夜明けを天下のみんながそう感じる世の中を私は作りたい。だから、力を貸してほしい。母上、曹洪、李典。そして楽進、こんなふがいない私だけどどうか天下まで導いてほしい。」


曹操は君主と言う立場にもかかわらず頭を下げたのであった。それは異例中の異例であった。そして帰ってきた答えはそれは曹操を喜ばすものばかりであった。


「もちろん、力は貸すわよ。でもあなたが一番頑張るのよ、曹操。」


「もちろん力を貸すわよ、お姉ちゃん。曹一族が天下を取るまで。」


「この身を曹操様にささげたものです。どんな修羅の道だろうともついていく覚悟でございます。」


そしてこの男もほかの三人と似たような答えをしたのである。


「もちろんだ、曹操さん。あなたの天下をこの楽進に見せてください。もちろんあなたの右腕として頑張るつもりだ。」


曹操たちは改めて天下への意思を固めたのであった。それを天が祝福しているかのように空は雲一つもない夜明けが迎えてくれていたのであった。



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