第1111話 『ロンドイ短調 K.511』 モーツァルト
1787年3月11日、ウィーンで作曲。
お名前のように、ロンド形式、ABACAA、という作品。
今聴いておりますのは、マリア・ユージナさま(1899~1970)、1963年の録音であります。
モーツァルトさまにしては、わりに珍しい、短調作品。
どこか、人生の終わりを、ひとり密かに想っているような音楽でありまして、強烈な作品ではないけど、しみじみと歌う、静かなモーツァルトさん。
大変に、奥の深いものがありまして、やましんなど、一番底までは、はるかに、到達できない感じです。
ユージナさまは、なぜか、スターリンさまに気に入られていたというか、なんと言うのか、よく分からないけど、一目おかれていたのは確かなようで、ある種の特別な存在だったのか、公然と、スターリンさまを批判することもあったらしいけど、堂々と生き延びていた大変に傑出した方。
ボルコフさまの、『ショスタコーヴィチの証言』が、真実なのか、偽証なのか、については、やましんの書けることではなく、傍観するしかないですが、ユージナさまの話題が良く出て参ります。スターリンさまとの関わりなども、例えば、モーツァルトさまの、ピアノ協奏曲の緊急録音に関するお話しなどは、大変に興味深いです。(スターリンさまが、ユージナさんのモーツァルトイ長調、K.488の録音を聴きたいとおっしゃいましたが、録音がなかったので、急遽、オケと、ユージナさまと、指揮者が呼ばれ、スターリンさまだけのためのレコードが、作られた、という逸話。実際に、1948年の録音はありますが、ことの真偽のほどは、やましんには、分かりません。)
ユージナさまの演奏は、個性の塊みたいな、とても、刺激的な、神秘的な、他にはない、独特の味がします。
テンポの設定や、揺らし方、音自体、も、独特なものが、あります。
時代的に、録音がちょっと古いのは、致し方がないですが、この曲など、わりに、良い音です。
個人的には、ユージナさまの演奏は、好きです。
なお、『ぷちぷち みらい』の第5話に出てくる、優慈菜貘端薄さんは、マリア・ユージナさまと、ウィルヘルム・バックハウスさまが、モデルであります。
🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻🐻 うつ 🐼 うつ 🐻🐻🐻🐻🐮🐻🐻🐻
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