第1109話 『交響曲第1番ホ短調作品26』 スクリャービン

 スクリャービン先生(1872~1915)は、ピアノ作品の作曲家として名高い一方で、交響曲分野でも、フィンランドのシベリウス先生みたいに、独自の世界を築き上げています。


 スクリャービン先生は、ちょっと、いや、かなり、敷居が高いようなイメージもありますが、アマチュアにとって大切なことは、偉い先生方の、難しい理屈に怯まず、とにかく、聴いてみるのが一番です。


 とはいえ、この第1番は、あまり普段耳にしないかもしれません。


 しかし、これが、なかなか、じゅわじゅわで、たいへんに、宜しい音楽なのです。


 50分近くかかるけど、楽章が6つもあるため、ひとつひとつは、わりに、短く感じます。


 第6楽章は、メゾソプラノ、テナー、合唱が入る壮大な音楽。


 たしかに、ワーグナーさま、マーラーさまあたりの影響があるのかもしれませんが、それでも、2番、3番に通じるところも、たくさん感じますし、つまり、じゅわじゅわで神秘的な、いかにも、スクリャービン先生だあ、という、どこか、妖しいところもあるかもしれないにしても、このあたりの交響曲でのスクリャービン先生は、意外に、肯定的で、かっこよい終結をするのです。


 最終楽章、ここは、芸術讃歌で、芸術こそが、すべてに勝るのだ。と、まあ、すっぱり、言ってのけます。

 

 音楽好きは、非常に、スッキリするわけです。


 フーガが繰り返されるあたり、なんだか、ヘンデル先生などを、思わせる、古典的なところもあり。


 1899年から1900年にかけ、作曲。




◇◇◇◇◇◇◇◇  うつ 🤣 うつ □□□□□□□□ 


 


 


 

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