第991話 『ヴァイオリン・ソナタ』 ジョリヴェ

 3楽章形式。


 ジョリヴェ先生(1905~1974)と申しますと、やましんみたいに、アマチュアでフルートする人には、やはり、『フルート協奏曲』(フルートと弦楽合奏のための協奏曲)の強烈な印象がありますし、『五つの呪文』というフルート作品があります。


 しかし、やましんは、この、五つの呪文をやりかけて、どうも、上手くゆかず、放棄したことがあります。


 相性が悪かったということにしておりますが、要するに歯が立たなかったわけです。


 さらに、『リノスの歌』という、名曲があります。


 しかし、このあたりは、フルート関係の人には名高いですが、クラシックファン全般的には、フルーティストが思っているほどは、知られていないかもしれません。


 では、ヴァイオリンは、どうなのさ?


 さて。


 やましんは、ヴァイオリン音楽自体は、フルートよりも好きなくらいです。

 

 まあ、レパートリーの幅の広さが、桁外れですし、楽器の表現力、音域の広さ、どちらも、フルートなんか比ではありません。


 ジョリヴェさまは、ヴァイオリニストの、ドヴィ・エルリ(1928~2012)さまと親交があったようで、いま聴いてるCDは、そのエルリさまが演奏したものであります。(LYR 242)


 どうやら、2005年のCDらしく、ライナーノートも、エルリさまがお書きになったようです。


 このソナタのマニュスクリプト(手稿)は、エルリさまの奥様が、1988年に、見つけ出したらしいです。


 曲の頭の楽章、いかにもジョリヴェさまらしいと言いますか、やましんの頭がぐるぐる回るような、印象的な、『ダンス』です。すぐに、瞑想するように沈みますが、やはり、なんだか、宇宙人がなにかを捜索してるみたいな、迷走状態になり、ぶち、と終わります。4分半くらい。


 第2楽章(たぶん。楽譜見てないので、)は、ミステリーみたいな感じです。


 暗やみを、手探りで歩くみたいな。


 夢の中で、御手洗いに行きたいのに、どうにも、見つからないような。(やましんの夢の中では、常時出てくるシーン。)


 7分半くらい。


 第3楽章。最初から、調性は感じないかんじですが、ソロヴァイオリンが、気持ちよく、歌う歌う。


 で、ちょっと、ぐわぐわになり、また、闇の中で、もがきますが、意外にピアノとヴァイオリンが、歌い交わしています。


 フィナーレは、ちゃんと、フィナーレらしく終わります。盛大な拍手。あら、ライブだったのかあ。


 これも、7分半くらい。


 盛り上がるべきは、しっかり盛り上がるので、聴きがいはありますし、弾ける実力のあるかたなら、受けるに違いないです。


 ただし、あまり、エンターテイメントではないので、『うつうつ』。




・・・・・・・・・・  うつ 🧘‍♂️ うつ ・・・・・・・・・・


 

 


 


 



 


 


 

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