第942話 『交響曲変ロ長調』 ヴィンター=イエルム


 オットー・ヴィンター=イエルム先生(1837~1931)は、先に『交響曲第2番』について、書かせていただきました。


 そのさい、もう、一曲、交響曲があると、書いたような気がほのかに漂います。


 それが、この曲。


 やっと、CD見つかったので、ちょっと、無理さしましたが、買いました。(ノルウェー、SIMAX. PSC1359)


 これは、第2番とともに、入っていますが、こちらは、2019年に録音されたものとのこと。第2番は、2018年。


 新しい録音です。


 作曲は、1862年。第2番は、翌年の作品ということです。


 第1楽章は、最初から、なかなか印象的で、英雄的な雰囲気を漂わせる、カッコ良い音楽です。緩むことなく、しっかりと、身がしまっております。


 第2番もそうなんですが、ヴィンター=イェルムさまは、なかなか、旋律を作りあげるのが上手いです。


 第2楽章は、ブルックナー先生風に始まるのですが、いつの間にか、べつの世界に移住しています。ちょっと、重々しい、深い森をさ迷うような雰囲気が良いです。


 第3楽章は、わりに、シューマン先生の影響がありそうなかんじですが、よくまとまっております。


 最後の第4楽章は、なにやら、おどろおどろしく、開始されますが、シューベルト先生のハ長調交響曲の断片みたいなモティーフが引っ張り出すのは、北欧的な雰囲気が漂う、活発な調べ。


 しかし、けっこう、ひだが深くて、お気楽モードではなく、なかなか、聴かせます。


 確かに、全体的に、ポビュラリティーでは、第2番が上かもしれないですが、オリジナリティーでは、むしろ、第1番が面白いかもしれないです。


 いくらか、シューマン先生風に締めます。


 こういうのは、わたくし、好きなんですねぇ。たまんないです。まだ、生きててよかった。




・・・・・・・・・・ うつ 💓 うつ ・・・・・・・・・・




 

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