第939話 『間奏曲〰️ 《歌劇カルメン》より』 ビゼー


 さいきん、ちょっと、マニアックに走っていて、あまり巷に流布していない作品が多いぞ。


 たしかに、そのように思います。


 もちろん、知名度がいまいちの作品にも、宝物がいっぱいあるので、そうした曲の探索も、ファンにはたまらないのですが。


 しかし、これは、以前『歌劇カルメン』ででてきているので、重複にはなりますが、単独のピースとして、大変に有名です。


 第3幕の間奏曲。


 ビゼーさまの作品中、フルートが主役のピースとしては、『アルルの女』の第2組曲にある『メヌエット』が有名です。


 フルートの作品としても、一般的には一番よく知られているのかもしれません。


 しかし、ちょっと小ぶりではありますが、やましん自身は、こちらが好き。


 悪役ばかりが出てくるような、異色の歌劇『カルメン』の中にあって、ミカエラさんが歌いますアリア『なんの恐れることがありましょう』(いわゆる、『ミカエラの詠唱』。)と、この『間奏曲』だけが、際立って、純朴な音楽なのです。


 ミカエラという、ピュアな役は、原作には出てこない人で、ビゼー先生が、どうしても、こうした役が欲しかったらしく、無理矢理入れた感じです。


 しかし、たしかに、それが、『間奏曲』とともに、ある種のオアシスになってるのは、間違いないです。


 ときに、アマチュアのフルート吹きからすると、この『メヌエット』と、『間奏曲』、よい勝負で、どちらも、見た目より、難しいです。


 『メヌエット』は、ディミニュエンドしながら、高い音まで滑らかに上がらなければならないのが、至難の技。


 指使いは、たしかに、ヤりにくい、フラットみっつの調ではありますが、まあ、しろとでも、出来ないものではないです。


 『間奏曲』も、そうなんですが、こちらには、一番高い、しかも、音出しにくい、シ♭が出てくるので、へたすると絶叫になりやすい。


 それは、まずいです。


 平気に軽々と行かないとね。


 まあ、それが、スッゴク、難しいのです。


 プロの方は、簡単そうにやってますけど、なかなかの業なのです。


 それは、でも、考えなくて良いのが、『うつうつ』です。


 短いけど、なんだか、ハートをきれいに洗われるような、さわやかな音楽。


 まだ聴いてないというかたは、ぜひ、どうぞ。癒し度高し。(個人差あります。)



・・・・・・・・・ うつ 🌹 うつ ・・・・・・・・・・

 


 

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