第916話 『交響曲第1番 作品4』 フレンニコフ
フレンニコフ先生(1913~2007)は、もしかしたら、再登場かも。
音楽史上では、評判がかなり、悪いかたで、最近は、あまり演奏されないようです。
評判が悪いのは、必ずしも作品の問題ではなくて、スターリン時代の、ショスタコーヴィチさまなど多くの音楽家に対する弾圧に主導的に加担したと言われるから。
しかし、ソ連崩壊後も生き残り、高い地位を維持した方であり、人生に関して言えば、非常に巧みであったのでしょう。
こちらの交響曲は、二十歳くらいの時期に書かれた作品で、いくらか、ショスタコーヴィチ先生風で、たいへん、シリアスな作品です。
第2楽章は、けっこう、じゅわじゅわなところがあります。
第2番、第3番は、より、しろとには、聴きやすい側面が強くありまして、ソ連時代の推奨される音楽のありかたを、しのばせていただける感もあります。
つまり、コアなクラシック音楽ファンからは、なんとなく、批判的に見られますが、大衆的には、評価された音楽なのではないか、そんな気もいたします。
これらは、しかし、たとえば、クニッペルさま(1898~1974)の、『交響曲第4番「コムソモール戦士の詩」』(「ポーリュシカ・ポーレ」の出どころ。)に比べても、声楽が入るわけでもなく、シュプレヒコールするわけでもなく、質の悪い作品ではないです。(クニッペルさまが、悪いと言ってるわけでもないです。)
第2番の第3楽章には、ホルストさまの『惑星』を思わせたり、日本のとある、野球の応援歌に似てるフレーズが登場したりします。
終楽章には、ショスタコーヴィチさまの交響曲に出てくるような場面もあり。
ただ、ショスタコーヴィチさまの場合は、もしかしたら、皮肉かもしれない。
ただ、その区別は、どう、付けるのかな。
第3番は、頭から、かなりぶっ飛んでおります。ちょっと、やかましい。
まあ、『ぼうずにくけりゃけさまでにくい』、ということになると、音楽そのものに対する判断を、聞く前に、逆の意味で、そこねる可能性も、あるかも。
もっとも、傑作と言うかどうかは、また、別ですが。
ちょっと、さらに、別の意味で、『うつうつ』かしら。
CDは、スクリベンダム・レーベルから、出ていましたが、今は、中古で見つかるかどうかでしょう。(SC 029)
ほかも、あるかも。
・・・・・・・・・・ うつ ⚒️ うつ ・・・・・・・・・・
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