第887話 『ヴァイオリン・ソナタ第2番作品85』 ローセンベリ


 ヒルディング・ローセンベリ先生(1892~1985)は、たぶん二度目のご登場かしら。


 でも、前回は、少年時代の作品でしたね。


 スウェーデンの生んだ20世紀の大作曲家さま。


 つい、最近まで活躍なさっていた方ですし、その作品の録音は、けっこう、たくさんあるはずです。


 こちら『ヴァイオリン・ソナタ第2番』も以前、フォノスウェシアからのCDが、あったような。


 でも、今聞いたのは、前回と同じCDです。


 ローセンベリさまは、古典からモダンまで、幅広く研究をなさっていて、指導者としても良く知られた方でありますそうな。


 この作品は、たいへん、親しみやすい作風を取っております。


 特に第2楽章は、絶品というものであります。


 民族ロマン主義的な雰囲気もあるなかに、なぜかフランス風の香りが漂ようのが、気持ち良いです。


 ドイツに留学して学んだことがあるようですが、この節回しは、スウェーデン的であると同時に、近現代フランス音楽の息吹をやましんは、勝手に感じます。


 そんなに規模は大きくなく、3楽章形式でも、15分ちょっとというところ。


 第2楽章が一番時間がかかるのが、わりと興味深いです。


 だいたい、ソナタも協奏曲も、第1楽章が長めになることが多いですけれど。


 第3楽章は、わりとあっさり味。


 つまり、ここに、重点が置かれて作曲されたのかもしれないです。


 ここは、じゅわじゅわ音楽でありまして、癒し度もかなり高いです。(個人差あります。)


 1940年の作品。


 生きてるうちに 聞かないと、損な作品のひとつかと。




 ********** うつ ♨ うつ **********

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