第782話 『演奏会用ソロ第6番ヘ長調作品82』 ドゥメルスマン
バロック時代は、フルート音楽が最も活躍した時代でありましょう。
もっとも、この時代のフルートは、真ん中に穴が開いた木の棒を細工し、組み合わせた工芸品みたいな感じで、大バッハさまのフルート作品などを思っても、よくあんなものすごい曲を、これで演奏したものだと思ったりいたしますが、こうした古楽器は、現代でもしっかり復活しておりますから、名人の手にかかれば、確かに演奏していたことは、間違いない訳です。
むしろ、いまでは、バロック音楽を、現代楽器で演奏することに、批判的な評論家さまも、いらっしゃるような。
ならば、大バッハさまの作品を、ピアノで演奏するのも、変だろう、と、思ったりもいたしますが。
さて、フルート作品の黄金時代が再びやって来たのは、19世紀の後半あたりからで、現代まで続いていると見てもよいかもしれません。
特に、フランスを中心としたあたりで、爆発的な灯りが華やかに灯りました。
これは、ドイツのベームさま開発による楽器の進化と、名人と言われるフルーテイストさまが、次々に出現したこともあります。
そうした方の先駆者のひとりが、テュルーさま(1786~1865) で、フルート吹きには避けられない存在です。
ただし、その作品は、なかなか、難しい作品が多くて、やましんなどには、歯が立ちませんが。(『グラン・ソロ』、とか。)
で、ドゥメルスマン先生(1833~1866)は、そのお弟子さまでありました。
わずか、33年しか、この世に居られなかったシューベルトさんみたいな方ですが、この作品は、美しい旋律と、華やかさが同居する作品で、フルート吹きには人気があります。
近代フランス派のフルート演奏の特徴は、ヴィブラートにあります。
ドイツ流などでは、ヴィブラートは、ながく、禁じ手にあたるものだったようです。
まあ、ヴィブラートの問題は、やましんごときが、解説できるものではありません。
フルートに限らず、各楽器には、名人と呼ばれた方があり、それぞれによく知られた作品があるのだと思いますが、自分のやる楽器が違うと、なかなか、ぜんぶ、網羅して知ることは、難しいものですし、一般の音楽好きからは、どうしても、マイナーな感じになりやすいと、思いますが、フルートは、ピアノ、ヴァイオリンの次に、愛好家が多いのではないかしらあ。
と、か、思ったりもいたしますが。
しかし、やましんあたりの、アマチュアは、静かに、おとなしく、やれる範囲で、ぼつぼちやるのが、こつです。
経験だけは、50年越えましたが、ちっとも、進歩していません。
練習あまりしないからです。
・・・・・・・・・うつ 😢 うつ・・・・・・・・・・
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