第757話 『ヴァイオリン・ソナタ第2番ニ短調作品121』 シューマン

 全4楽章構成の大作。


 あたまから、しっぽまで、どこを切っても、シューマン先生。


 第1番から、あまり時を置かずに作曲されましたそうな。


 作曲されたのは、1851年のことであります。


 公開初演は、1853年10月29日。


 ヴァイオリンは、大ヨアヒム先生、ピアノは、シューマン先生の奥様、クララ先生。


 シューマン先生は、1850年から、デュッセルドルフの音楽監督の地位を得ていましたが、

シューマン先生は、人付き合いが上手ではなく、ミスもあって、楽員や理事会と険悪になっていったようなのですが、それでも、1853年には、いっぺん失敗していた『交響曲第4番』がついに成功し、ヴァイオリニストのヨアヒム先生と組んで、ベートーベン先生の『ヴァイオリン協奏曲』を演奏して高く評価もされ、少し、持ち直していたようです。


 しかし、指揮がうまくできなかったりして(指揮棒を振り下ろせなかったんだとか……)、再びトラブルになったようで、正指揮者からは降格されたり、の屈辱を味わいます。


 一方、1853年には、若いブラームスさんがシューマン先生宅に、現れます。


 シューマン先生は、ブラームス先生の才能に驚嘆し、世に出る後押しをします。


 なので、ブラームス先生にとって、シューマン先生は、恩人なわけですが、シューマン先生の奥様、クララさまとの関係に関しては、現代にあっても、色々な見解があるようです。



 シューマン先生は、次第に精神的に不安定な状態が進行して、このままでは危ないと自から悟り、1854年2月26日には、入院するべきと判断しながらも、翌27日には、クララさんとお医者さまが話し合っている間に、家を抜け出して、ライン川に入りますが、そこは、目撃していた漁師さんに、助けられるのであります………


 え、もとい、この、ソナタは、第1楽章は、なかなか内容の濃い、美味い渋さが際立つかなり大きな楽章です。第2楽章では、ふと、憂鬱に沈む場面を持ちながらも、それが多彩さに繋がってもいます。第3楽章は、ピチカートで、セレナード風に始まり意表をつかれますが、まもなく、なにか、想い出に憑かれたような、淡い、甘い、哀しい調べをうたいだします。


 じ〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️ん、と、きました。


 な、なんという、衝撃。


 やましんの心中を、ずばり、言い当てられたのであります。


 あややややややややや。


 胸を、ナイフで、ぐりぐりと、えぐられているような。


 でも、ものすごく、なぜだかわからない場所で、フッ、と、終わりになるのです。



        😭



 え、で、最終楽章は、いかにも、シューマン先生らしい、はつらつとはしながら、どこかに落ちないなにかがあり、ピアノの不気味な低音が、その、なにかを暗示しながらも、それは、おかまいなしに、ピアノとヴァイオリンが、最後に向かって、突き進みます。


 しかし、あら、よくみると、なんだか、聞いたことがある音楽が、その背後にいるような。


 お、恐ろしい❗


 劇薬的『うつうつ』音楽であります。


 取り扱い、超要注意‼️


 有名な作品ですが、かなり、危ない音楽であります。


 生きてるうちに、聴かなきゃ損だよ。




 ・・・・・・・うつ  🌸 ⚠️キケン⚠️ 😱 🌹 😱 🌷 うつ ・・・・・



*️⃣ 第4楽章には、意図的か、偶然か、わかりませんが、フンメル先生の『ピアノ5重奏曲作品87』の終楽章の主題が、ふわっと現れます。


 



 


 


  


 

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