第594話 『交響曲第1番(古典交響曲)』 プロコフィエフ

 いわゆる、『スペイン風邪』の流行が始まったのが、1918年からであったようです。


 もっとも、スペインが震源地であったわけではなく、第一次大戦において中立国だったことから、情報統制がなく、かえって目立ってしまったので、そう呼ばれるだけのようでありまして、実際に最初に大爆発したのは、アメリカ合衆国においてだったようです。


 参戦国では、士気の低下を恐れて、情報を、かなり、隠していたようです。


 このウイルスは、2009年のインフルエンザの大流行でも、原因となった種類のものだったんだそうであります。


 やましんごときが、現状のウイルスについて、なにも知るところはないわけですが、もしかしたら、このスペイン風邪のものと同様に、ずっと居座ることになるのかもしれないなあ、と、思ったりもします。


 1918年から1921年に掛けて、全世界では5億人が感染し、死者数は、はっきりしないけど、1700万人から、5000万人、もしかしたら、1億人に達するかもしれないとの推計値も、あるらしいです。


 ただし、発生源は特定されていないようです。


 どこから出たにせよ、当時の世界の人口の、1/4が感染したということですが、日本でも、死者数約39万人とのことであります。


 学者様によっては、さらに多数にのぼるとしているかたも、あるようです。


 現状でも、既往症があると、いっぺんに悪化するとのことで、腎臓に障害があったりするやましんは、まっ先に危ないと思っておりまして、かなり、慎重にはなっております。


 早く死にたいとか言ってるやつが、何をか言わんや、と言われそうですが。


 なんで、そんなお話になるのか?


 プロコ先生のこの曲は、いまだに、大変な人気曲で、もしかしたら、プロコ先生の作品中で、最大のヒット作のひとつ(『ピーターとおおかみ』と並んで。)かもしれないです。


 で、世界初演が、1918年4月21日、ペトログラードで、で、あります。


 しかも、1918年、プロコフィエフ先生は、アメリカに渡りますが、その途中で、日本に滞在しています。


 5月7日、モスクワを出発し、その31日、敦賀港に上陸し、6月1日、東京に到着。


 東京、横浜、京都、大阪、奈良と、見て回り、29日に東京に帰着。


 その後、軽井沢、箱根と訪れたとのことです。


 7月6日、7日には東京で、9日には横浜で、ピアノのリサイタルを開催。


 8月2日に日本を立ち、サンフランシスコから、ニューヨークに移動したとのこと。


 はたして、プロコ先生は、いつ、伝染病の話を聞いたのか?


 そこんところは、ちょっと、調べがついておりません。


 しかし、日本では、流行のさなかに、リサイタルを行えたということなわけですが、日本での大流行が始まったのは、8月だったようなので、その寸前だったというわけです。


 その後、1922年には、欧州に渡り、フランスで活動したのち、ソヴィエトに帰ります。


 スペイン風邪が、なんらかの影響をしたのかどうか?


 わかりませんが、この時期、音楽界は全体的には活発でなくなっていたとも言われるようですし、第1次世界大戦後の混乱があった時期ですし、なにかと、大変だったことは、想像されます。


 フランスでも、かなり深刻だった様子で、1916年に、フランスのイギリス軍駐屯地で、最初の流行があったとも、されるようです。


 このときの死者は、若年層が多かったようで、65歳以上は、ぐっと少なかったようなので、今回とは、かなり異なるようです。


 19世紀末に起こった流行で、高齢層には抗体があたのではないかとも、言われることもあるようですが、昔のことで、はっきりしません。


 しかも、秋からフランス、アメリカなどで始まった第2波での致死率は、第1波の10倍だったともされますから、恐ろしい事であります。


 プロコ先生は、この、たいへん危ない時期に、世界中を渡っていたわけです。


 このあたりは、もうちょっと、調べてみましょう。


 なお、私は、この曲、いささか、苦手であります。


 だから、『うつうつ』に入りましたが、全体的には『うきうき』な作品。




**********  うつ  🤧  うつ **********

 


 



 

 

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