第474話 『フルート協奏曲 その4』第3楽章 尾高尚忠

 さて、やっとこさで、第3楽章となりました。(忘れていただけだろ?)


 モルト・ヴィヴァーチェ、4分の4拍子。


 スタッカートとスラーの組み合わせは、フルートの作品にはよく出てくるパターンです。


 しろとには、全体の形をきちんと整えるのが、大変難しいです。


 スタッカートの音自体も、長く鳴ったり、短く鳴ったり、なかなかうまくゆかないものです。


 工場の製品にも、一定の不良品が出てしまって、手作業で選別する場合があるわけですが、まあ、似た様なもんだと言えば、そうですね。


 ただ、出してしまった音は、回収できない。


 そこが、問題です。

 

 音楽は、練習はともかく、一発勝負なのが本来の特徴であります。


 最近は、録音ならば、それなりに音を揃えることも可能なんでしょうけれど、ライブはそうは行かないのです。


 ま、そこが、醍醐味なんですけどね。


 昔から、芸術において、美術と音楽の優劣、なんていう問題もあったのではあります。


 やましんの職場で、東京の中央本部から来る、トップ・エリートさまと、少し言い合いになりかけたこともありましたが、彼は、なんと、美術が絶対に上だと主張なさるのです。


 『ごもっともごもっとも。』


 なんて、言いたくはないやましんですが、どなたかが、途中で引きはがしたような。


 まあ、助かったんで、ありましょう。


 やましんの頭で、太刀打ちできるわけがないです。


 しかし、優劣なんかない。というのが、やましんの意見です。

 

 ただし、それ以上の理屈なんかは、ございません。


 ぼうずにくけりゃけさまで。の、たぐいですな。


 日本人は、一般的に、美術を重んじる傾向があるとは言われます。


 まあ、このお話は、あまり楽しくないので、おしまい。


 フルートのソロを受けて、管弦楽がこの音楽を繰り返します。


 そのあと、ピュウ・ポコ・メノ・モッソ(意味は、調べてくださいね)になって、4分の2拍子と、8分の3拍子の組み合わせという、ちょっと、普通には踊れない舞曲調になります。(なんだそりゃ。)


 日本風な感じもするし、そうでもない感じもします。


 そのあと、最初の音楽と、二つ目の舞曲調の音楽が組み合わさったような、たいへんテクニカルなパッセージが出て来まして、さらに、転調。


 後半は、恐ろしい位に発展して、演奏は大変むつかしくなり、華やかに、すっきりと、終わります。


 この、すっきりと終わるのは、重要です。


 現代音楽は、あまり、すきりと終わらない。


 偏見もありましょうけれど、なんか、意味深で、はっきりしない終わり方が、わりと多いような。


 もちろん、調性がない音楽は、そうなりがちだとは、思いますけれど。


 ただし、やましんは、テクニックが足らないので、すっきりとは、終わらないのです。(永遠に終わらない、)


 この楽章だけならば、『うきうき』でありましょう。


 全体的に言えば、雰囲気的には、夏向きの協奏曲かな。


 演奏者は、練習不足だと、わりと、ひやりと、するかも。


 一流の方は、やすやすと、吹けるので、ありましょう。


 カンフーの映画なんかも、そうですよね。





 **********  うつ(き) 🧨🎆🧨 うつ(き) **********


 


   

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る