第460話 『ピアノ協奏曲第3番ト短調作品58』 モシェレス


 夜露に濡れてさまよう、やましんみたいな、第1楽章の第1主題。


 こらこらあ、それじゃ、誰も聴かなくなるだろ‼️


 そうですかあ?


 やぱり、そうかなあ。


 でも、ですね、


 この、侘しさ、どんずまりで、先のない絶望感。


 深い霧に阻まれて、あたりで、何が起こっているのかさえわからない、この、怪しさを。


 ただし、だんだん、霧は晴れて、明るい方向に向かってまいります。


 モシェレス先生(1794~1870)は、ピアノの練習曲で、現在の日本でも知られる存在ではありましょう。


 しかし、当時は、ロマン派の大ピアニストたちが、また、作曲家兼業のかたが、割拠するいわば、戦国時代であります。


 モシェレス先生は、そのなかでも、人気を保ち続けた大物。


 若い時代から、ベートーベン先生に憧れていたらしいです。


 しかし、周囲は、まっとうな勉強を要求したとか。


 まあ、わからないわけでもないですね。


 まずは、型から入って型から出よ、は、習い事の基本。


 しかし、努力のかいもあり、やがて、ついに、ベートーベン先生に出会うことができ、信頼を得たようです。

    

 それは、すごいことだろうですよね。


 なかなか、会ってもくれないかたです。


 なお、モシェレス先生は、あの、サリエリ先生にも、作曲を習ったとのこと。


 これも、エリートの証拠みたいなかんじ。


 さらに、メンデルスゾーンさまと、その、お姉さまの先生をした。(お姉さまも、並みの人では、ございません。)


 特に、フェリックス・メンデルスゾーンさんの才能には、おったまげたらしいです。 


 晩年は、保守的な立場になっていたようですが、まあ、これは、わりかし、長生きできた結果でしょう。


 いつも、やましんは、シベリウス先生のながーい生涯を、一定の尺度にかんがえますが、モシェレス先生が亡くなったときは、シベリウス先生はすでに、生まれたあと。


 シベリウス先生が亡くなったときは、やましんは、生まれたあと。


 ならば、ベートーベン先生も、そう、昔の人でもない、と。


 さて、モシェレスさまの、『ピアノ協奏曲』は、1番から、7番まであります。


 やましん、まだ、三番しか聞いておりません。


 親しみ易い、良い音楽です。


 たしかに、シューマン先生の『ピアノ協奏曲』のように、圧倒的に、他をひとまとめにさせてしまうようなものすごさには、欠けるかもしれませんが、優れた作品なのは、間違いないです。


 なんにしても、冒頭の主題は、魅力的。


 ピアノ弾くかたは、テクニック的なことを、注目なさるでしょうけれど、そこは、一応、『うつうつ』の枠外です。


 きらきら輝くようなピアノは、それまた、魅力的です。




・・・・・・・うつ 🌫️🌫️🌫️ うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 


 


 


 


 




 


 

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