第330話 『三月の雪の上のダイアモンド』 シベリウス

 作品36の『6つの歌』に含まれる、シベリウス歌曲の傑作のひとつ。


 第1曲は、既出の『黒いバラ』ですが、第2曲が『しかし私の鳥は帰ってこない』、第3曲が『トリアノンでのテニス』


 第4曲は、シベリウス歌曲の最高峰とも言われる『葦よ、葦よ、そよげ』。


 第5曲が『三月の雪』で、詩は、J.J.ヴェクセルさま。


 そうして、どうも、その続きのような感じで、最後に『三月の雪の上のダイヤモンド』が来ます。


 ピアノの、アルペジオ音型のあとに、世にも美しい、魅惑的な旋律が聞こえてきます。


 シベ先生の歌曲は、短いけれど、音域の幅と、ダイナミクスの幅が、大変広くて、歌うのはなかなか難しいという特徴があります。


 このお歌は、比較的おとなしい方でしょうけれど、これを感動的、官能的に歌うのは、やはり難しい気がします。


 お歌の後半に、動きと山を持ってきています。


 静かで、しかも、なんだか、激しく燃えるものが、内側に必要です。


 やましんは、レコード針以外にダイヤモンドは持て、ないです。


 なので、一面降り積もった真っ白な雪の上に、ダイヤモンドを落っことしたらどうなるか?


 ちょと、わかりません。


 けれど、どうも、このお歌の『ダイヤモンド』は、実は、人の心の中にあるものではないかと、思わせられます。


 どこか、はかなく、じりじりするような、満たされないものをも感じます。


 でも、すっごく、美しいです。


 癒し度、高し!(個人差あります。)


 この世に現れたのは、1899年。




 ********* うつ  💎  💎  💎 うつ **********










 











  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る