第316話 『クラリネット・ソナタ第1番・第2番』 ブラームス

 秋ですから。


 引き続き、ブラムス先生。


 『あの世からこんにちは✨😃❗』


 という、番組のテーマのような、深淵から呼びかけられている感じがしてならない作品ふたつ。


 実際、晩年(と言っても、この、やましんよりまだ若い!)、一時、作曲を止めていたけれど、クラリネット奏者の、ミュールフェルトさん、と言う方に出会い、再起動!


 クラリネット・トリオ、クラリネット・クインテット、クラリネット・ソナタ(2曲)と、傑作を次々と、書き上げたんだと言うことであります。


 まことに、出会いといふものは、恐るべし。


 とある、ネット上の解説でも、第1番は、『情熱的』という、言葉が使用されておりまして、たしかに、最終楽章などは、そうだと思います。


 ただ、うっとうしいやましんは、冒頭の印象から脱却はできないのであります。


 一方、第2番は、もう、半分は、あの世に行ってしまったような、ある種の、諦観さえ覚える気がいたします。


 第1楽章の終わりかたなんか、まさにそうです。


 そこから、次の楽章へと移り行く姿も、どこか、むりやりな感じが、さ迷うのです。


 ちょと、声の掛けようがないと申しましょうか。


 ただ、第2楽章後半では、若き日の、ラプソディックな面持ちを、一生懸命探しあて、疾走するのですが、最後は、疲れきったように、楽章を終えます。


 第3楽章は、どうにも、表現しがたい感じがします。


 ブラムス先生のような、偉大な方と、やましんごとき、比べようもないとは言え、後半には、あやや、どこに行くのか、ブラムス先生?


 という、場面もあり、でも、思い直したように疾走し、また、瞑想します。


 不安定なわけじゃない。


 そうではないですが、基本的には、たぶん、あの世から、引っ張られておりまして、それに、抵抗もしている。


 そんな、気がいたします。


 それから、最後は、きちんと、曲を閉めます。


 さすが、そこは、抜かりはない、ブラームス先生。


 こんな傑作書いてもらった、ミュールフェルトさまは、幸せさんですよね。



 

 ・・・・・・・・・・うつ 🍂 うつ・・・・・・・・・・  

 


 


 


 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る