第249話 『ピアノ三重奏曲 作品11』 ファニー・メンデルスゾーン・ヘンゼル
こちらは、フェリックス・メンデルスゾーンさまのお姉さま。(1805~1847)
ピアノ曲、歌曲が作品の中心ということですが、膨大な数の作品があり、まだ整理がついていないのだとか。
この作品は、そうしたなかで、傑作として知られている、ということですが、クラシク音楽自体が、最近今一つな、なか、なかなか一般からよく知られている、とは言えないかもしれませんが、でも、やっぱり、傑作。
音楽家としては、アマチュアの立場ではあったようですが、それは、時代の制約もあったし、実際には、お父様の考え方が大きくからんでいたような。
一方、弟さんにとっては、大切な隠れたブレーンみたいなところがあったようなかんじです。
『無言歌』も、アイディアは、お姉さまから出たらしいとか。
しかし、ファニーさまの場合は、夫のヘンゼルさんが、積極的に援助していたらしいです。
なのに、無情なことに、まだお若い時期なのに、脳梗塞で倒れ、他界。
大きなショックを受けた、フェリックスさまも、半年あと、同じ病で他界してしまいます。
お二人の若い時代の肖像画を見ると、たしかに、似ているような。
いささか、どちらも美し過ぎるくらいに美しい。
お金持ちのお子さまですし、そうした、イメージだったのかもしれないですが、何か不思議なエネルギーとかで、つながっていたのかもしれないです。
もう少し長生きしたら、ちょっと年配になった頃の写真が、きっと残っていることでしょうな。
すると、イメージがいくらか、変わるかも?
シューマン先生より、なんとなく伝説の中にあるようなお二人ですが、そこからは、脱出できたかも。
でも、今のままが良いのかも。(いやいや、それしかないだろう!)
さて、この作品、『第1楽章』が、まず、たいへん充実した内容を持つ力作。
最初から、こりゃあ、ただ者ではないぞ!
と、感じさせられます。
ピアノの低音域が良くものを言っています。
じっつに、根性入っている。
いささか、悲劇的な面持ちがあるのは、時代の叫びかもしれないです。
フェリックスさまと似たところもある感じですが、もしかしたら、お姉さまのほうがオリジナルだたりするかも?
この作品に関しては、お姉さま亡きあと、フェリックスさまが、手を入れて出版したのだとか。
でも、『第2楽章』『第3楽章』は、さすが、歌曲が得意だったらしい、良いお歌で満載。
かなり、劇的に、前楽章が終わったので、ちょっと、ほっとするのもつかの間、長調と短調を、いったり来たり。
ロマン派音楽らしい、移ろいやすい、壊れやすそうな、微妙な味わいを醸し出します。
チェロのピッチカートは、いささか微妙。
いくらか、イタリア風が混ざってくる。
そこに、はっとさせられる、多少危ないところがあり、それは、むしろ、シューマン先生を思わせる。
それは、『第4楽章』もそうです。
ちょと、泣きそうな雰囲気から始まり、いつの間にかアレグロ・モデラートのかなり緊張感がある早い速度に至りますが、またまた、異世界に行ってしまいそうな妖しい場所を経て、最後は長調になて、さらに高揚しながら終わります。
ううん、これは、やましん好きのする、癒し効果も期待できるが、逆効果も期待?できる音楽だあ!
使用注意。
・・・・・・・うつ 👼 👼 👼 うつ・・・・・・・・
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