第152話 『ピアノ協奏曲第2番』 サン=サーンス
サン=サン先生の5つのピアノ協奏曲の中で、やましんが一番好きで、じゅわっと癒されてしまうのは、『第4番』なのですが、そのつぎが、この『第2番』でありましょう。
初演は1868年5月13日。
ピアノはサン=サン先生ご自身で、指揮はロシアの超大物ピアニストで作曲家でもあった、アントン・ルービンシュタインさま。すごいですよね。
この当時の聴衆の方は、ものすごい組み合わせの演奏会に接することができたわけです。
100年後の皆様から、『西暦2000年前半の聴衆は、うらやましいよなあ、・・・』と、言われるかどうか?
まあ、これは、まだ、わかりません。
この曲、『第1楽章』が、ゆっくりとした、いわば『深い夜の音楽』という感じでありますが、この『第1楽章』は、実に素晴らしいです。
音楽以外にも、天文学、占星術、植物学、文学方面にも、大変な才能と深い造詣を持っていたという、万能のサン=サン先生ですが、必ずしも、常にお付き合いしやすい方とも言えなかったようで、気分を害すると大変難しい短気な方でもあり、敵も多かったと言われます。
また、お母様との絆が非常に強かった方で、奥様との家庭生活は結局崩壊し、そういう意味の幸せには恵まれなかったようです。
なんとなく、名高い方なのに、後世の評価が伸び悩んでいる気も致しますが、やましんは、フランスの作曲家さんの中で、なにより音楽の『癒し効果』の高さからすると、もっともお世話になっている方であります。
この『第2番』の『第1楽章』も、その代表というところであります。
後の二つの楽章も、これまた、大変結構な音楽でして、このふたつは、どちらかと、あえて言えば、『うきうき』方向かと思うのです。
深い瞑想的で、世にも美しい旋律を持つ『第1楽章』から、開放的な『第2楽章』に移り変わるあたりの雰囲気は、苦しい夢から覚めて、暖かい朝日が窓から差し込むような、なんだか気分が、ふわっと緩むような、心地よさがあります。
そこから、大変技巧的に華々しい『第3楽章』に至るところも、これまた刺激的で、いつも、ぼやっとしているやましんの頭を、いい具合に刺激してくれるのです。
実際、映像で見ると、ピアニスト様が、ものすごい超絶技巧を見せる曲でもありまして、大変、映像的スペクタクル度が高いと言うところもあります。(つまり、はらはらどきどき、楽しいです。)
そういう事から言えば、なかなか、幅の広い、しかも神秘的、宇宙的な奥行きを持った傑作だと思います。
聞かずにほっとくのは、あまりにもったいない音楽であります。
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