第93話 『死の舞踏』(歌曲版) サン=サーンス
この曲は、『交響詩 死の舞踏』として、または、『動物の謝肉祭』の『化石』に使われて有名になっておりますが、もともとは、歌曲から発展したもの。
詩を書いたのは、アンリ・カザリスといふ方です。
歌曲としての作曲は、1872年です。
交響詩の方は、1874年。
しかし、やましんが思うには、歌曲が抜群に面白い。
言葉がフランス語では、さっぱりわからないけど、
『ジグ! ジグ! ジグ! 真夜中にお墓の上で、つま先でタップしながら死が踊るよ!』
この、ジグ ジグ ジグ、という擬音が、やはりお歌でないとうまく表現できないのです。
お墓の上で、骸骨さんたちが、骨をすり合わせながら、踊り明かすのです。
最後は、鶏が鳴いて、静かになります。
ムソルグスキーさんの『はげ山の一夜』みたいなところもありますが、もっと地味なところが、なおさら気味悪いのです。
初演時から、『悪趣味!』という批判もあったらしいですが、ほぼすべて火葬される現代日本では、発想しにくいものかもしれません。
やましんが、子供の頃は、骸骨とかお化けとかの形を紙で作り、夜光塗料を塗ったおもちゃ、が流行っておりました。
真昼に、わざわざ雨戸を閉じ切った、あッつ~いお部屋の中で、お友達とお化け遊びをしたものです。
しかし、現在は、こうしたものも、多くはスマホの中に納まったのではないかと。
良いとか悪いとかじゃなくて、ひどく、懐かしいものです。
やましんが聴くCDは、『CALA CACD1016』です。
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