第31話 『トリオソナタロ短調BeRI 106』 ローマン
ヨーハン・ヘルミッヒ・ローマン(ルーマン)さまは、後期バロック期、スウェーデンの大家であります。(1694~1758)
ドイツで学び、イギリスでヘンデルさんのオケにいた、とかであります。
その後王様により本国に引き戻されて、活動した様です。
スウェーデン・クラシック音楽の開祖のような方です。
亡くなる少し前に、あの、モーツアルトさんが、お生まれになっております。(1756年)
ときに、我が家の、小さな小さなお風呂に、炭酸入浴剤を、ぼちゃんと放り込みまして、防水CDプレーヤーを持ち込んで、この曲をかけるのです。
炭酸のせいなのか、音楽のせいなのか、これがまた、じゅわーっと来るのです。
調性からしても、最初から、ちょっと憂いを感じさせる音楽ですが、決して宮廷的な優雅さから踏み出すことはなく、特に、天下の名旋律として知られているわけでもございませんが、そこんところの微妙な味わいというものが、実に良いのです。
また第2楽章などは、お風呂の中で、ついつい首を左右にふって、良い気分に浸ってしまえます。
第3楽章は、これまた大変、雅な音楽で、ヨーロッパ絵画の展覧会などのBGMで使われそうであります。
終楽章は、大変丁度良いノリの音楽です。(ちょっと渋めですが)
通奏低音部がぶわーん・ぶわーんと響くとこなんか、お風呂には最高です。
ああ、もちろん良い再生装置をお持ちならば、お部屋でも!
欧州の中心部からは、少し離れてしまった、北欧の華やかな宮廷で聞かれていたであろう雅な音楽が、250年後になって、日本の庶民の、せまーいお風呂で聞かれているなんたー、さすがのローマンさまでも、気が付くめぇ!
え、なお、この方の代表作としては『ドロットニングホルムの音楽』あたりが挙げられるのでありましょう。
BeRIといいますのは、ベングトソン様という学者さんがお付けになった作品番号だそうであります。
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