第5話マイトクラスの人々(不倫とアートと快楽殺人者)
「何でこんなことしてるの?」私は妻の目をじっと見つめていたが、妻はいつもと変わらずに普通に返事をした。
「何ってセックスよセックス」
「セックスって。なんで、っていうかこの人だれ?」
「この人は前の仕事場で一緒だった赤目さんよ」そう言って赤目さんはぺこりと頭を下げた。彼も全く動揺も何もしていない。俺がおかしいのか?俺が知っている限り不倫なんてしてはいけないはずなのだが。
「ねえ、わかってる?君がしたことは完全に不倫だよ。それってつまり俺のことを裏切ったことなんだけど」
「え、なんでそうなるの?そもそもこの国で不倫なんて当たり前よ。それでよい作品が作れたらいいと思わない?」そう妻が誇らしげに言って、赤目さんもまたうん、うん、うんとうなづいていた。
「いやいやいやいやいやいや、おかしいでしょ!誰が見たっておかしいですから。そんな事道徳的におかしいですから」
「だから、それはあなたの国のソクラテスの考えなんじゃないの?私たちの国のマイトクラスではこんなの日常茶飯事だから」そう言って妻は煙草をカバンから取り出して吸い始めた。
「君、煙草なんていつから吸ってるの?」
「いつって前から」
「俺と付き合って結婚してから一度もそんなの見たことないんだけど」
「そりゃあ隠してたから」
「隠してたってなんで?」
「まあ、なんていうのかな、煙草なんて吸ってたら印象悪いでしょ。それにあなたとサッサと結婚したかったし」そう言って彼女は煙草を消した後に今度は何かの薬を出してきた。
「今度は何それ?」
「何って大麻だけど」
「大麻って!それ大麻なの!?え、なんで、そもそも大麻って薬物だよね。犯罪だよね、これって君捕まるよ!?」
「だから何度も言ってるけどそれはそちらの国の法律でしょ。この国では薬を飲んでいい作品ができたらいいでしょう」そう言って彼女に手を出していた。赤目さんも一緒に大麻を使っていた。
「あなたも吸ってみたらすごく気持ちいいわよ」その表情は快楽に落ちていた。
「ダメだよ、そんなこと。なんでいきなりそんな」
「今だからはっきり言うわね。そもそも私がなんであなたと結婚したかわかる?それはあなたがこの国の中でも相当の年収と貯金があったからなの。やっぱりソクラテスの国の人はたくさんお金持ってるわよね。私たちマイトクラスの人の年収とは大違い。ほんとわたしはいろんなものが買えて幸せだわーーー」
それを聞いた瞬間私の、俺の頭の中がどんどん真っ白になっていくような気がした。
「それは・・・・・・ほんと?冗談だよね。俺たちほんとにたくさんセックスもしたしデートもしたし旅行にもいったし愛し合ったじゃないか?それともあれは嘘だったの?」
「嘘ねえーーーー、私はあなたのことは好きだったわよ修さん。でもね、おんなじ人とばかりセックスするのも仕事するのも恋も同棲も結婚も旅行も飽きない?私はねそんなおんなじ人とずーーーーーーーーーーーーーっといるなんて全然面白くないの。結婚も一度じゃなくて何度もしたいし、ましてや恋愛だって何度もしたいの。だからねあなたのことが嫌いなわけじゃないの。ただね・・・・・飽きたの」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを聞いた後のわたしはどうしたのかよく覚えていなかった。だが気が付いたら私は妻と赤目さんを殺していた。妻の体はまるで何かの怪物に食われたかのようにグチャグチャだった。体と首は切断され、胸は切り取られ、腸は一緒にいた赤目さんの腹の中に入れられていた。妻のヴァギナには赤目さんののペニスが刺さっており、肛門にはなぜか絵の具が付着していた。
赤目さんの体は腹の中の内臓からすべてのものがすっぽりとなくなっており代わりに少し前に世界中で大人気になったあのキャラクターが体の中に詰めれるだけ積まれていた。
私はその光景を見て、興奮していた。私のペニスは生まれて初めてといえるほどに勃起していた。いてもたってもいられずに私は妻の肛門に私のペニスを押し付けた。何度も何度もツイテツイテついてツイテついてツイテ・・・・快感だった。
快感で頭の中が溶けそうだった。私はそれでも私のペニスは収まらなかった。私は赤目さんの肛門にまた私のペニスを押し付け、何度何度も何度もツイテついてツイテついてツイテ、射精した。射精した後、私は理性を取り戻してきた。そして、静かに玄関から外に出た。
………うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。
私はいつの間にか壊れていたのかもしれない。こんな変態なことをして喜んでいるのはおかしい。なんで私はこんな人間、にんげん、ニンゲンになったのか?それとも私は、俺は、自分は、彼は、彼女は、わしは・・・・・・・・・・・何がどうなっているのか。もう何が誰で自分が何者なのかさえ・・・・・・・・・・・
「次のニュースです。昨日午後10時ごろアパートで殺人事件がありました。死体は・・」
乱歩先生の家には複数の警察官がきていて事情聴取をされていた。
「なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでだよーーーー!!!!なんで修さんが犯人になってるんだよ!」
「先生お気持ちはわかります。ほかの方からも彼がどれだけ誠実な人間だったのかは聞いておられます。ですけど彼が犯人なのは証拠、そして部屋から出てきた液体からも明らかに彼と判断されているのです」
「あああああああああああああああああああーーーーーいやだいやだいやだ!!こんなのありえないありえない」
「犯人は近くの交番で確保され、その手には被害者である人物首を大事そうに抱きかかえていました」
「これでサイハテン、ソクラテス、そして私たちの国であるマイトクラスからも殺人事件が起きたか・・・・・・・どう思う?」マイトクラスの王であるエドガーは自分で描いた絵の作品展に大臣と一緒にきていた。
「どうとされましても。不思議と偶然が重なりますな。なぜ今のこの時期にこんな殺人事件が起きるのか?私には見当もつきません」
「だろうな。私にもつかない、だが、これはもしかしたらヘブンキングダムが何かしているのかもしれないと私は思うのだがどう思う?」
「王の王たちがですか・・・・・・考えられません。いくら文明が向こうのほうが発展していても人の心は操れません。ましてや彼らには私たち奴隷・・失敬、いえ、やはり言わせていただきます。彼らかしたら私たち奴隷など眼中にもないと私は考えております」そう言いながら大臣はエドガーが書いた絵を見まわしていた。
「良い作品ですね」
「この絵か?」
「ええ、不思議を安心感が得られる絵です」大臣が見ていたのは真っ赤な夕日の背景にひまわりとバラが咲き花の中に街があった。現実ではありえない幻想的な作品だ。
「王、私はあなたを信頼しています。ですが、今回のことを抜きにしてもそろそろあの件を決めてください。幸いもう誰にするのかは決まりましたし」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰かに操られているような感覚だな」
「それもまた運命というものです。この世界は何かしらの大きな力が動いています。それは王の王でもできないことなのです」
そう言って、エドガーは作品を見終わり王国に大臣と帰った。ヘブンキングダムに書類を書くために。
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