23

 ぴよ影はようやく背中に近づく影に気が付いた。しまった、とばかりに振り返るがもう遅い。もはやこれまでかと思った矢先、その影が振るった刃は、ぴよ影ではなく、ぴよ影に投げかけられた投網を切り裂いていた。


 そう、その影の正体は、ぴよ乃だ!


 ぴよ乃は、ひとつ頷くと、ぴったりとその背をぴよ影に合わせ、後方からの攻撃に備える。いつだってぴよ影が背中を任せられるのは、ぴよ乃だけだ。あとはもう、ただまっすぐ進めば良い。ぴよ影は遮二無二前へ前へと敵を薙ぎ払いつつ突き進み、ぴよ乃は後方から追いすがってくる敵めがけてクナイを投げつけて応戦する。


 激闘の末、ぴよ影とぴよ乃は、なんとか死地を脱出し、卵掛川城へと辿り着いた。


きよ姫に報告する → 26へ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054883288598/episodes/1177354054883289036

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る