26

「おお、2人とも!! よくぞ……よくぞ無事に戻ってきてくれた」


 きよ姫は満面の笑みで2人のSHINOBIを迎え、早速持ち帰った黄金のタコ焼き焼き器に生地を流し込むと、ピックでつつきはじめた。傍らにはぴよ影とぴよ乃が神妙に控えている。


「ほうら、できたぞ。どれどれ、伝説の秘宝で作ったたこ焼きの味はどんなものかの。おぬし等も食べてみるがよい」


 きよ姫はそう言うと、ぴよ影とぴよ乃へと1皿ずつ差し出した。


「ふむ……。さすがに旨いの!! 生地は、外はカリッと中はトロトロなうえに、このトッピングのカラシマヨネーズがなんともいえぬ。最高じゃ!!」


 ぴよ影も一口つついて、同じことを思った。ふと、きよ姫の目じりを見やると、そこにはうっすらと涙が浮かんでいた。この涙はカラシマヨの辛さのせいなのだろうか、それとも……。ぴよ影はちらりと隣で必死にたこ焼きを突いているぴよ乃を見やると、再び自らもたこ焼きをつつきはじめた。


 「ともあれ、2人とも、任務ご苦労であったな」


 こうしてぴよ影とぴよ乃は無事に主からの任務を達成したのであった。


☆ HAPPY END ☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る