用語集(第三章)
〜 用語集 〜
※三章ラストまでのネタバレが含まれています!ご注意ください!
○「
赤鳳騎士団第一部隊隊長にして特務騎士筆頭であるエルザ・ヴォルフガング二等騎士の異名。
その由来は数年前まで遡り、先代赤鳳騎士団長「レイス・アルタキアラ」と
◯「
ワルキア王国、及びフリュム帝国の城壁に採用されている機構。
城壁内部がそのままマギアメイルの格納庫となっており、本土防衛時にはそこから直接出撃をすることが可能。
しかしフリュム帝国のものは魔龍戦役時に一部が崩壊。反乱軍の襲撃事件の際には、そこから敵が流入してきたことによって大きな被害が生まれた。
また帝都南部の城壁は無事であったが、『異訪者』の暴走により一部が円形に切り取られる形で消滅している。
○「
フィアーが所有する黒い本に書かれていた、どこかの世界のどこかの国の作戦計画。
とある筐体上に構築された光子的仮想世界に実験体を転送し、内部の様子を探ることを目的とした軍事作戦の内容が記載されていた。
しかしその本自体の出典が明らかでない上、この世界の常識と照らすと明らかに齟齬のある内容となっている為、現状真偽は不明。
◯「
魔力によって動く巨大な船、戦艦の総称。
海航船、砂航船、空航船の三種類がある。
特にワルキアは、多くの物資と高い技術を持つこともあり、陸海空問わず数多くの船舶を建造、所有している。
対するフリュムでは数隻しか製造をしていないが、そのぶんマギアメイルを増産することで戦力を増強する方針を打ち立てて対抗していた。
○「
王都を守護する四騎士団のうちのひとつ。
現騎士団長は名門レイティア騎士大学校を首席で卒業し、その後も文武両道にその才覚を発揮した秀才、ブラン・クラレティア。
その主な役割は「王家の護衛」。
王城自体の守りでなく王家の護衛が任務の為、王や姫君が遠征した折には団長自らがその盾となり鎧となり追従する。
彼等にとっての最優先防衛対象は王族自体であることから、それ以外の護りは二の次となることが多い。
それ故駐留地自体の防衛などは、国により直接派遣、現地で結成される駐留騎士団によって行われることとなる。
○「
エルザ・ヴォルフガングが隊長を勤める特務部隊。
第一、と銘打たれているもののその扱いには独立部隊の色が強く、その行動方針はほとんどの場合隊長であるエルザに一任されることが多い。
団長からの指示で遠征することもある。
隊長であるエルザの父、エンジ・ヴォルフガングが赤鳳騎士団お抱えの製鎧職人となってからは彼の都合に合わせて行動することも多く、フリュム自治領への出向は正しくそれによるものでもあった。
所属人員も、
・莫大な魔力をもつが致命的に術式を使うのが下手な貴族出身者
・射撃能力がずば抜けて高い何故か魔力がない元浮浪者
・歯に衣着せずに皮肉をいいすぎて貴族に処刑されかけた元一等騎士
・気が弱すぎて日常生活すらままならないがマギアメイルに乗るとやたら強気になる小柄少女
などと非常に癖の強い面子が多く、集団行動には極端に向かない。このことも、独立行動が許されている一因である。
○「
四騎士団に所属していない騎士や、騎士大学校の卒業生が派遣され遠征地にて結成される治安維持部隊の別称。
騎士となった卒業生は必ず一度は通る道とも呼ばれ、ここで大きな実績を挙げたものほど四騎士団への転属や騎士団側からのスカウトなどの切符を掴みやすくなると言われている。
その為、新人揃いといえどもその士気は非常に高い。だがそれゆえに団員の生真面目さが空回りしてしまうことも多く、臨機応変な対応は不得手な傾向もある。
○「
フリュム帝国が健在であった頃の首都。
都の中央には皇帝が君臨していた帝城の跡地があるが、その原型はほとんど残ってはいない。
魔龍戦役時には壁内へと魔物に侵入され、甚大な被害を受けた。特に大きな出来事は独裁者であった皇帝、および貴族達が軒並み魔物に食い殺されたことで、その圧政に対し反感の芽を育てていた者たちにとっては正しく青天の霹靂であった。
そして魔龍戦役時に応援として防衛戦に参戦したワルキア騎士団とフリュム軍の共闘によって魔物の驚異より脱した本都市―――ひいてはフリュム帝国は、ワルキア王国内の一自治領として併合されることとなった。
しかしこれらの対応は一時的な実効支配の色が強く、名義上の統治者であるワルキア王国第一皇女アルテミア・アルクス・ワルキリアも就任会見にて「フリュムが完全に復興した際には統治権を返還する」旨の声明を出している。
なお併合の宣言が為される際、他国からの大きな反発が懸念されたが実際には一切そのような反応はなかった。
これはフリュム帝国自体が多くの国と戦争状態にある謂わば「問題児」状態であったことと、圧倒的大国であるワルキアに刃を向けるような機運が高まらなかったことが一因とされる。
なおフリュムと密接な関係にあった国「クラカディル」からも反発はなかったが、これはユグノス連合国によって本土侵攻の対応に追われていた為であり、後にこの国はユグノスに完全制圧される形で消滅している。
都のインフラ設備のほとんどは魔龍戦役時の魔物の流入により崩壊しており、今は復興の最中。
市民達の統率は生き残った貴族のうち、商工会ともコネクションがあり数少ない市民第一の姿勢を掲げていたダーヴィド・デーニッツが臨時の代表となることで取られている。
○「
エーギルが隊長を勤める部隊。
魔龍戦役以前に皇帝直属の防衛部隊として組織され、国中の羨望を一身に受けていた護国の要。
しかし魔龍戦役時にはその戦力は何故か半分以下に割かれており、大挙して進攻してきた魔物に押し込まれる形で帝都への侵入を許し、結果甚大な被害が帝都を襲う形となってしまった。
なおこの際「エルディル」が市民を見捨て、皇帝の近辺のみを護るような動きを見せたこともあり、市民達からの支持は一気に離れてしまった。
その後、帝都がワルキア王国の実効的支配を受けるようになるまでは消息を絶っていたが、アルテミア・アルクス・ワルキアの表明演説と時を同じくして突如武装蜂起。
旧帝都へと進攻を開始し、一部区域に大きな被害を与えた。
○「テュケー
魔龍戦役以前にフリュムにて絶大な影響力を保持していた商会。
しかし会長であるクレイマ・テュケーが出張に出掛けている最中に勃発した魔物の侵攻により、物資と人員、そのすべてが喪失してしまった。
しかしクレイマは諦めずに本社に転がっていた良質、かつ何故か消滅しない魔物のコアを好事家相手に売ろうと一念発起。金を多く持っているワルキア人が立ち寄る場所に張っては、なんとか売り付けようとしていた。
○「
二人の騎士によって組まれる連携、編成の通称。
その定義は具体的でなく、特務部隊として二機のマギアメイルで行動する、もしくは二人で一機のマギアメイルを操縦するなどするとそう謳われることがある。
騎士団のなかに制度としてあるものではなく、あくまでも通称である。
◯「マギアメイル」
魔力駆動鎧。
詳しくは用語集「戦闘編(第一章)」、および「マギアメイル一覧(三章登場機体)」を参照のこと。
○「
『
その内部には魔物のコアがそのまま格納されており、外部信号によって「現在も魔物の体内にある」と誤認させることで魔力を生成させ、事実上無限に魔力を出力することができる革新的な動力機関。
過去の試験ではほとんどの場合が安定して駆動していたが、魔物から発された魔力である為か操縦者が魔力に当てられ酔いやすいという欠陥があり、それを防ぐための
また、エンジの愛娘エルザが搭乗した際に想定を大きく超えた魔力が精製されたことから万が一の暴走の懸念があった為、強制的に出力量を制限させる
反乱軍との戦闘時にフィアーが搭乗した際には、既に上記機能は実装済みであった。……しかし想定を遥かに凌駕する圧縮魔力の過剰出力によって
しかしワルキア本国は本報告を受けて尚、研究開発を続行させる指示を出している。
◯「
人に仇なし、人を餌と喰らう化け物。
その正体は未だ不明だが、水晶界に生息する生き物がなんらかの要因で変質したものであると学士たちは仮説を立てている。
共通の特徴として、胸部に結晶状の物質が埋まっている。これを破壊されると数秒と経たずに肉体が消滅するため、魔物の力の供給源ではないかと目されている。
第三章においては中型の鰐型魔物のみが出現。
◯「ユニット」
マギアメイルに取り付けられる追加武装。
これにより、マギアメイルはそれぞれ他機とは違う特色を発揮する術式を獲得することができる。
ユニット内に搭載されている術式の起動は、通常の術式搭載型道具と同じように魔力を伝達するだけで行うことができる。しかしその性能は操縦者との相性によって大きく上下するため、安易に大量に取り付けたからといって必ずしも強力になるとは限らない。
また、ユニットは工教会でのみ製造することができ、通常の工場では一切開発が不可能となっている。これは術式の敷設に一定以上の魔術技能を必要とするためで、基本的にはパーツを工場が製造、その後工教会にて組み立てと魔術敷設が行われ、再び工場で最終調整とマギアメイルへの取り付けが行われるという流れで開発が行われる。
◇各マギアメイル搭載ユニット一覧(一章)
『異訪者』= なし
『運送屋』= 「跳躍術式ユニット「ホッパー」」
『戦乙女』= 「灼熱術式ユニット「レフトウィングⅡ」」
『弩騎士改』= 「一式高圧充填魔力投射砲ユニット「オリオンⅡ」」
『海賊偽装式』 = 「破砕術式ユニット「オケアノス」」
『剣闘士』 = 「防御術式ユニット「アイアンウィル」」
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