ひめてん昔話(シンデレラ、ユーキ編)

「ユーキ、じゃなかった……シンデレラ! 床が汚れてるわ、ちゃんと掃除しなさい! 後であたしも手伝うから」


「え⁉︎ う、うん……ごめんなさいお母様!」


「シーちゃん、洗濯物も溜まってますよぉ」


「今やります、お姉様!」


「シンデレラ! お腹が空きました」


「ハイ! 少々お待ちください姉様!」



「てか、何でまた僕は女性役なんですか⁉︎」


「しょうがないでしょ? ユーキより歳上で姉役出来そうなの、あとはメル君しか居なかったんだから!」


「だからって……」


「ほら、文句言わない! 続けるわよ!」


「うう〜」



「お母様ぁ、もうじきお城の舞踏会が始まりますぅ、早く行かないとぉ」


「そうね、あなた達! 早く準備しなさい!」


「お母様達はお城の舞踏会に行くんだ⁉︎ いいな〜、でも僕は着て行くドレスが無いからな〜」


「何やってるの⁉︎ 早くあなたも支度しなさい! シンデレラ」


「へ⁉︎ だって、シンデレラは留守番でしょ?」


「とんでもない‼︎ ユーキを1人置いて行くなんて、あたしに出来るはず無いでしょ⁉︎ もし1人の時に、海パン一枚の変態にでも襲われたらどうするの⁉︎ だから一緒に来なさい!」


「いや、僕が一緒に行ったら物語終わっちゃうから〜‼︎」


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