時間転移したら巨乳になってました

リフジーナ

プロローグ

 針葉樹に囲まれた静かな湖畔に私と彼がいる。頭の上に広がる夜空には無数の星が瞬いていて、厳粛な雰囲気を醸し出しています。その湖の畔に私は彼を呼び出していました。


「私の想い、聞いてください」


 私はそう切り出し、私の身の上話や、自分自身の悩みについて打ち明けました。彼は時々頷きながら、最後まで私の話を聞いてくださいました。そして、私は最後にこう締めくくりました。彼への思いを伝えるため。


「私は、あなたをお慕いしてます。あなたの優しさ、器の広さ......その全てに私は救われました。でも......」



 俺は、彼女が一瞬言葉を詰まらせていたのがわかった。色々こみ上げてくる感情があるのだろうか。その目には涙が浮かび始めていた。


「でも......私にはもう一人、好きな人がいたのです。あなたといるうちに、その人も私を勇気づけていたこと、私を、一番近くで支えていたことに気づいたのです......」


 彼女はこう言うと俺に抱きつく。突然の暖かい感触に驚くが、彼女は続けた。


「私、この気持ちをどうしたらいいのか、分からないんです......!あなたのことを思い浮かべたら彼のことも頭をよぎってしまうし、彼を想おうとしても貴方のことが頭から離れない......!私は......どうすれば......」


 私は、思いの丈を全て伝えました。彼に嫌われてもいい。彼の思いが、聞きたかった。


 俺はその言葉で彼女の全てを知った。彼女と過ごした時間、それは俺にとってもこの上なく楽しい時間だった。

 だから、俺は彼女を抱きしめ、俺の思いを伝えた。これまで彼女を見てきたから言える、彼女が今一番欲しいと思うであろう言葉に乗せて。


 その言葉は、私にとってこの上なく嬉しいものだった。こんな私でも、生きてていいんだ。そう思える言葉だった。


 そして、相手への愛を伝える、優しいキスを交わした。

 この時、相手と過ごした日々を思い出していた。


 この物語は、


 落ちこぼれの私が、自分の生きる意味を探す物語。


 本当の彼女を探し求め、彼女に贈る言葉を紡いだ物語。




 そして 、自分が今、一番好きな人への想いに気付かされた物語だ。

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