第3話:パラダイスへ直行
オレは、街のATMで10万ほど金を用立(おろ)し、財布にしまった。
「よ~、金持ちジャン。奢って~有名人。」
ヤスが待ち構えて肩を組んできた。
「バ~カ、不動産屋に払う金だよ。」
「お~、童貞くんも、やっと
一人暮らしか~。」
おいおい、大声で言うなって
……。
「も~、やりたい放題だな~。」
チ○コを鷲掴(わしづか)み。
「お前な~、掴むなって!」
コンビニで缶ビールを山ほど
買った。
両手のレジ袋には缶ビールが
いっぱいだ。
「おい、どんなトコだよ。
そのパラダイスって……?」
「童貞くんにとっちゃぁ、
天国だって、マジ~。」
おい、街中で、童貞、童貞って
言うなよ……。
お前にはデリカシーってモノが
ね~のか。
「ビールと酒の肴(さかな)
ばっかジャン。」
「ったり前だろ~。手ぶらじゃ、
行けね~だろ。礼儀だよ。
礼儀!」
「お前に礼儀なんかあんのか……
。ったく、」
ちょうどキャバクラの看板が
目に入った。
「まさか、キャバクラじゃね~
だろうな……。」
「ケッケケ、そんな下手な
キャバクラより
美女揃(びじょぞろ)いだぜ~。」
「どんなトコだよ。それ……。」
逆の意味で怖いぜ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます