魔法で歴史を呼び起こす

@houra1222

異世界へようこそ

第1話 異世界


      ん!?あれぇぇ?ここどこだ!?

 目が覚めて周りを見渡してみると広大な草原が広がっていた。晴れた空。心地よく吹く風。そして見渡す限りの草原。そして、その草原にいるのは人ではなく、ゲームに出てくるようなモンスターである。うむ。頬をつねって再確認してみるがやはり景色は変わらない。


と、と、とりあえず、落ち着いて今の状況を冷静に分析してみよう。


 自分はついさきほどまで確かに大学での授業を受けていたはずだ。大学生となってはじめての授業で始まってすぐ寝てしまったが、起きてみると見慣れない光景だった。


 ここで僕はある答えにたどり着く。


「異世界来ちゃったよおおおおお!!!!」


 おもわずガッツポーズをとってしまっていた。だってだって異世界だよ?誰しもが一度は行ってみたいと思ったことあるでしょ。そんな場所に来ちゃったんだよ?もう興奮を抑えずにはいられないでしょ!!


 とりあえずあたりを確認してみると、寂れた小さな村があった。


「とりあえず、村見つけたら行くしかないでしょ」


 幸いなことに、ここら一帯にいるモンスターは草食のようで僕には一切の興味がないようだ。


 村に着くとなにやら揉め事をしているようだった。近づいて覗いてみると頭の悪そうな3人組が村長らしきおじいさんをかつあげしていた。


   うわぁぁぁ....異世界来る前でもかつあげなんか見たことなかったのに......もしやこれって?異世界来て早々にあるお約束の悪いやつぶっ飛ばして助けたら尊敬されるやつじゃね??でも僕、大学生なる前まで勉強も運動能力も平均ちょい上くらいだったしなぁ。


まあでも小説でも異世界人って強いっぽいし、ここの世界の神様信じてかっこよく助けに行きますか。


「おい、じじい!さっさと村の金渡せやぁ」


「すいませんが、ただでさえ、貧しいこの村の金を持っていかれると我らは飢え死にしてしまいますゆえ、どうか何卒ご容赦を!!」


「ああぁん?こっちはおまえらがどうなろうとかまやしねえよ」


 そうして男たちが強行に走ろうとしたところで僕は颯爽と飛び出していった。


「おい、あんたら!!あんたらの事情はしらねえけどお金を貧しいものから巻き上げるってのはさすがに見過ごせない。」


「なんだ、なんだ!!」「こいつ生意気だぜ」「やっちまおうぜぇ」


     ふふふ.....こいつらばかめ、僕にのされる運命だとも知らずに....


 だが結果は僕が予想していたものと違った。相手が殴りかかってきた。だがステータスが高いから大丈夫だと受け止めようとしたが、受け止めきれずにそのまま殴られた。


「ごはっ!?」「ど、どうして!?」


「ふっ、いきがった割にはてんで素人だし弱えしもう飽きた。どうせそこらの村人と同じく能力がなく正義感だけが残ったあほだったみたいだな、じゃあな」


 そう言って男共は笑いながら村から去っていった


    くっ!!くっそおおおおお!!ぜんぜん優遇されてないじゃないかあああ


    この世界の神様のばかやろおおお


「ありがとうございました」


    !?.....結果的には助けてくれたあとのお礼だろうが同情にしか聞こえない.....とても恥ずかしすぎる


「私はこの村で村長をしておりまするユグルドともうします。とりあえず、あなたのお名前をお聞きしてもよろしいかな?」


 まあ、名前くらいなら別に言ってもいいんだろうけどたぶんこっち風の名前に変えたほうがいいかもしれないよな?


 僕の本当の名前は櫛灘陽翔くしなだひろとだからこの世界での名前はヒロトにすることにしよう!!


「僕の名前はヒロトといいます。そういえば、さっきの男たちが能力がどうとか言っていましたがあれはどういうことです?」


「ん?もしかしてステータスをしらないわけではないですよな?」


 ここは一芝居打っていろいろこの世界のこと教えてもらったほうが得策だよね?うん!!そうしよう!


「いえ、実は田舎のほうから来たのですがその田舎でも人付き合いをしていなかったせいかあまり世間の常識についてしらないのです。どうか能力とともに今のこの世界の状況を教えてもらえますか?」


「なるほど、そういうことでしたか。それでは説明させていただきます。」


 そうして一晩かけて説明してもらった。まずこの僕たちがいる大陸、ブリリアント大陸ともうひとつ魔族がいるライブ大陸がある。すこし前に人間国で生まれた勇者が魔王を滅ぼしたそうだ。しかし魔王亡きあと人間国も分裂し、さらには魔族たちもいまだに抵抗をしと、各地で戦争が起きそうな緊迫状態であるらしい。


 とても物騒な話だがそれよりも次の話がとても気になった。それは《スキル》というものだった。

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