雨ざらしのミサンガ

 青年が、私の腕に何かを巻き、にっこりと笑った。

 胸が、温かい。

 一体、これは、何なのだろう。

 私は、問い合わせた。


 NO.10535は、システム不良を起こし、廃棄処分された。

 それから数日後、一人の作業員の青年が工事の屋外を歩いていると、雨ざらしの鉄屑の中に水色の細い糸の様なものを見つけた。青年はそれを拾い上げ、ポケットへ入れながら「なんだかな」と呟いた。

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