三章 オンライン

一話 始動

 結局、俺は保並透の葬式に出席しなかった。

 奴は街を脅かすイカレ野郎から妹を護って死んだ。盛大に弔われて然るべきだし、実際彼を慕う人々が金を出し合い壮大な式になったと聞くが、そこに参列するには含むところがありすぎた。

 現実リアルでは品行方正で思いやりと献身に溢れた好青年。夢世界ドリームランドでは悪逆非道で残虐性と悪意に溢れたド畜生。

 俺が知っている保並透ナイトメア夢世界ドリームランドの方だ。ナイトメアはドラゴンの息吹に送別され、夢世界ドリームランドを去った。俺にとって、奴の葬式はアレで終わった。二度も葬儀に立ち会う気にはなれない。

 それに正直、奴が遺した爪痕の対処で葬式どころではない。


 生前俺達に絶大な爪痕を刻みつけたナイトメアは、死後もその遺産によって俺達を悩ませていた。


 いつものように眠り夢世界ドリームランドに入った俺を迎えたのは、月灯りに照らされた草原に広がる難民キャンプのような光景だった。老若男女、身長も体格も髪の色までバラバラな人間達がわらわら動いている。粗末な服を着て、カラスを象った御守りを首からぶら下げているのが全員の共通点だ。


 ナイトメアが創造クリエイトした人間達を、アリスは「キングスポート」と名付けたこの草原にまとめて住まわせている。キングスポートの東側は海産物に恵まれた塩湖に面し、そこに流れ込む川からは真水が手に入る。水運にも便利だ。すぐ北側には実り豊かな森。立地は上々、だが暮らしは決して快適ではない。

 草木で組んだ粗末な屋根の下で何人かが薪を積み上げ、また何人かは地面に座り込み枝を鋭い石片で削り槍を作ろうとしている。雑然と並ぶ草木の屋根の間に点々と見える灯りは焚き火の灯りだ。夢世界ドリームランドの夜は冷える。暖を取るためにも食材を煮炊きするためにも火は必須だ。塩湖で夜釣りをしている子供達の目は真剣だった。子供も総動員してなお食糧が足りていないのだ。


 視線を巡らせると、すぐに人々が作る長い列を見つけた。列の先頭ではピンク髪の魔女が鍋から魔法のようにパンと水を取り出しては配っている。ニクスのロールプレイ精神は相変わらずだ。

 俺はハシビロコウに変身し、列を半分受け持った。一人あたり手のひら一杯のウィチェッティ虫を妄創イメージし流れ作業で配給していく。人差し指大の丸々太った白いイモムシを人間達は顔を歪めて泣きながら食べていた。そうかそうか、泣くほど嬉しいか。配給事情が厳しくなければ俺が食べたいぐらいだ。


 しばらくウィチェッティ虫配給マシーンになっていると、少女が今にも吐きそうに口をもごもごさせながら話しかけてきた。


「普通にパンと水にしてくれません? なんでイモ虫なんですか? 嫌がらせ?」

「バカ野郎昆虫は栄養満点で主食になるポテンシャルを秘めた完全食だ舐めんなよ。安いし。旨いだろアーモンドっぽい味がして」

「控え目に言って畜生の餌ですね」

「いいから黙って喰え、餓死したくないだろ」


 少女は舌打ちすると中指を突き上げて歩き去った。行儀が悪い。俺は射殺す目で少女の背中を睨み、嘴の隙間からため息を吐く。

 全く、面倒な事になったものだ。

 なぜ夢世界ドリームランドに入って早々イモムシの配給をしているのか? もちろんナイトメアのせいだ。


 問題①、食糧難。

 ナイトメアが創造クリエイトし、アリスに託した人間達の数はピッタリ一万人。彼らは幻獣達と同じように夢世界ドリームランドで生きている。喋るし、息をするし、考えるし、糞もすれば、食事もする。当然、何も食べなければ飢え死にする。


 ナイトメアは一万人の人間を創造クリエイトしたが、一万人の人間を養うための食料は完全にノータッチだった。草原に忽然と現れた着の身着のままの一万人を、俺達はまず食わせてやらなければならなくなったのだ。

 一万人が一日に必要とする食料は一日三食で三万食。切り詰めに切り詰め一食200円として計算すると、毎日六百万円分の食事が必要になる。これはMP換算で60MPだ。俺のMPが50、ニクスが18、アリスが10。概算で合計78MPの内、毎日食費だけで60MPが飛んでいく。その60MPを費やしてすら、誰もが満腹になるほどの食糧にはならない。本当に最低限だ。


 更に怪我をする者が出れば治療にまたMPを使う。

 寒さから体調を崩す者が頻繁に出るため、それの治療にもMPを使う。

 一万人いれば配給だけでも相当な時間を使うし、他にも急造の屋根が崩れ下敷きになった人間を救出したり、喧嘩の仲裁をしたり。


 もちろん、俺達が世話をしてやるだけではない。アリスが指揮を行い、人間達も森に狩りに出かけたり、木の実を取りに行ったり、屋根を作ったりして働いている。

 それでも毎日がギリギリだ。食い繋ぎ、ジャングルの原住民にも劣る屋根の下で縮こまって生き延びるだけで精一杯である。万能に近いエネルギー源であるMPのほとんどを食料配給に費やさなければならず、余剰MPも雑多な問題を解決するためのあれこれで吹き飛んでしまう。


「すみません、遅れました」


 長蛇の列を半分ほど消化した頃。配給マシーンと化した俺達に息を切らせて駆け寄ってきたのはナイトメアの妹、保並沙夜だ。

 ナイトメアそっくりの黒い修道服に、黒手袋をつけている。そして顔にはカラスを模したペストマスク……ただしその仮面にはヒビが入り、左上部は完全に欠けて右目のあたりが露出している。ナイトメアが死の直前に投げ捨てた物だ。俺が落ちていたのを見つけ、形見として彼女に渡した。保並透も俺が持っているよりも妹に渡す事を望むだろうと思ったのだ。ナイトメアがどう思うかは知らないが。ナイトメアの遺物というだけで危険臭がして手放したかった、というのは譲渡理由のせいぜい九割ぐらいだ。


 すぐにパンと水の配給を始めた沙夜に、ニクスは気遣わしげに言った。


「ありがとう。来てくれて助かるけど、今日が葬式だったんでしょ? 今日ぐらい無理して来なくて良かったのに」

「えーっと、その、家にいると空気が重くて。むしろここに居た方が……」

「……ごめん」

「いえ」


 二人共気まずそうに黙ってしまった。

 ナイトメア兄妹の父は息子の手術を失敗し、その命を取りこぼしている。母も同じ病院に勤め、息子の死に際に居合わせていた。受けた精神的ショックは計り知れない。自殺しても不思議ではないぐらいだ。

 沙夜が一見してあまり落ち込んでいるように見えないのは夢見人ドリーマー固有の異常な精神性の賜物なのか。沙夜は夢見人ドリーマーに目覚めた直後からアリスの勢いに流されるように人間達を養う仕事を手伝っていて、それが数日ずるずると続いている。しかし未だ沙夜がどんな異常性を抱えているか見えていない。それが少し不気味だが……それはそれとしてこの重苦しい空気はなんとかしたい。話を変えよう。


「そういえばもう夢世界ドリームランド用の偽名は決めたのか? 考えとくって言ってただろ」

「あ、タナトスにしました。改めてよろしくお願いします」

「タナトス……? なんか聞いた事あるな」

「ギリシャ神話の死の神様の名前だよね。本当にその名前でいいの? ちょっと縁起悪いっていうか、いや後から変更しても全然いいけど」

「あれ、皆さんこういうネーミングじゃないんですか?」

「こういう?」


 首を傾げる保並沙夜タナトスに俺も首を傾げる。こういうってどういうのだ。俺は兄貴が死んですぐに死神の名を名乗るほど捻じ曲がったネーミングセンスはしていないぞ。


「アリスさんは『不思議の国のアリス』ですよね。ニクスさんはギリシャ神話の夜の女神で、ヒプノスさんは眠りの神様でしょう? ネットで検索したらすぐ出てきました。そっち系から名前を借りてくるのが夢世界ドリームランドの常識なのかなと」

「いや、アリスは有栖河財閥でニクスは苗字の丹楠そのまま。俺は苗字の日富野を雑に改変しただけだ。神話とか童話は関係ない」

「ごめん私は思いっきりギリシャ神話意識してる。ボスもたぶん『不思議の国のアリス』を意識……してないかな」

「あいつは人の名前借りるなんて絶対しないだろ」

「だよね」


 まあ本人がタナトスで良いというならそれでいいだろう。名前などという記号で頭を悩ませるのは人間ぐらいだ。誇り高き自然界の動物に名前など不要! 名前という概念の有用性は否定しないが。

 三時間ほどで配給を終えると、タナトスはふらふらと夜の森の奥深くに消えていった。毎晩タナトスが配給の後何をしているのか詳しくは知らない。どうやら独自にナイトメアについて調べているらしいが。やはり兄の事は気になるのだろう。

 タナトスは俺達と敵対はしていないが、仲良しという訳でもない。タナトスの兄であるナイトメアはアリスを危うく殺しかけた。一方で、俺達も勘違いから保並沙夜タナトスを追い詰めて脅迫している。全て水に流して握手するにはわだかまりがあり過ぎた。


 丁度配給が終わったタイミングで、いつもの軍服姿のアリスが取り巻きの人間を引き連れ、腕時計を見ながらやってきた。

 目の下のクマは薄くなり、死相も消えている。ナイトメアに殺されなくなった上に、そのナイトメアがドラゴンにかなりの秘宝を献上していたらしく、それに免じてドラゴンもアリスを殺さなくなっている。ナイトメアがアリスに敬服したのは嘘ではないようだ。


 アリスは俺達を見て尊大に聞いてきた。


「沙夜はどうしたの? 来たら引き止めておきなさいと確かに命令したわよね?」

「ボス、今はそっとしておいてあげましょう。あんな事があったばかりであの娘も」

「甘いッ! こんな時こそ徹底的に働かせるのよ。悲しむ暇も無いぐらいね。労働こそ慈悲、奉仕が救済。それで沙夜は?」

「森に行った。あと名前はタナトスにしたんだとさ」

「は? 馬鹿なの? 夜の森の危険性をまだ分かってないの? A114、A514、連れ戻して来なさい」

「イエスボス!」

「了解、ボス!」


 取り巻きのうち若い男二人が兵士のように踵を揃えて敬礼し森へ駆け出した。やはりナイトメアに創造クリエイトされただけあり、人間達はアリスの言うことをよく聞く。

 1万人の人間達は名前を持っていなかったため、アリスは男にA1~5000、女にB1~5000の番号を割り振り管理する事にした。1万人分の名前を考えるよりも遥かに効率的だ。ニクスは人間味の無い番号管理に反対したが、俺は人間の名前なんぞどうでもいい。反対は却下され、暫定的に人間達は番号で呼ばれハードな労働スケジュールを分単位で厳しく管理されている。


 ニクスはほんの半年前の奴隷同然だった自分の身の上に重ね、人間達に同情的だが、俺はそうでもない。

 何しろアリスはこのたった数日で1万人分の番号と顔、労働適正を完璧に一致させている。普通、1万人の社員を抱える大企業のトップが社員一人ひとりの名前を把握しているだろうか? 顔を覚えているだろうか? 個々人の個性にまで気を配っているだろうか? 否だ。それをアリスは難なくこなしている。俺としてはアリスは作業機械の製造番号や癖を覚える感覚で人間を認識しているのではないかと疑っているが、そうだとしても十分すごい。問題はあるが、少なくとも今はこれでいい。なにしろ人情や細やかな心配りよりも切実な生存をかけた効率が求められる状況なのだ。


 MPが切れたニクスに塹壕作成を申し付けたアリスは手元の紙を見ながら聞いてきた。


「ヒプノス、草原に山羊がいるわよね」

「サイレントシープな。羊だ羊」

「どちらでもいいわ。あれを家畜化しなさい」

「は? 付け上がってんじゃねーぞ人間が。お前が家畜になれよ」


 殺意と侮蔑を込めて睨みつける。

 はー、これだから人間は! 生き物を見るとすぐ家畜にしようとしやがる。隙あらば同族すら家畜化しようとする真性の畜生だ。全生物の恥さらしだ。

 アリスは俺の言葉を丸々無視して何か書き込んだ紙を取り巻きの一人に渡しながら言った。


「羊を家畜化すれば乳、肉、毛皮が安定してとれるわ。衣食住のうち衣と食が一気に楽になる。柵で囲うし見張りも立てるから、羊も天敵に怯える事がなくなる。あとは、そうね、食糧配給の必要が無くなりあなたもMPを別の仕事に使えるようになる。Win-Winじゃない」

「知るか。毎晩毎晩食糧配給してやってるだけでありがたく思えよ。善意で協力してやってんのに今度はサイレントシープを家畜化しろだぁ? 舐めてんのか」


 俺は幻獣を人間に飼い殺させるために創造クリエイトしたのではない。

 別に家畜化を試みるのは構わない。人間は家畜を保護し安定した繁殖を補助し、家畜は肉や毛皮を提供する。アリスの言う通り一種の共生関係だ。多少形態は違うが、自然界にもよくある事である。

 しかし進んで飼い慣らそうとは全く思わない。誰が好き好んで可愛い可愛い幻獣をバッカルコーンも蹄もない惰弱な生物に託そうと思うだろうか。飼い慣らしたければ自分で根気強く試行錯誤し心を通わせ交流する事だ。

 アリスはイライラしながら言った。


「分かったわ、臨時雇用の対価は用意する。現実リアルで希少動物でもティラノサウルスの全身骨格でもなんでも手配してあげるから手伝いなさい」

「そ、そんな餌に釣られ……釣られ……つ、釣られる訳、ないだろ……!」

「なら何が欲しいか言ってみなさい。なんでもいいわよ」

「やめろ誘惑するな! 資本主義の豚め!」


 おお、全知全能のドラゴンよ! 人間の誘惑に屈せぬ強い心を与え給え!

 翼をばたつかせて悪魔の囁きに抵抗していると、不意に人間共が騒ぎ出した。森の方を指差し、口々に何か叫んでいる。

 そちらを見ると、森から飛び出した俊敏で巨大なナマケモノのような毛むくじゃらの生き物が、ついさっき森に入った二人の人間の足を掴み振り回しながらこちらへ突進してきていた。

 またか。


 アリスの横に侍っていたおとこの何番かの人間が泡を食って報告した。


「ボス、襲撃です!」

「見れば分かるわ。即応部隊甲、乙は迎撃体制! 丙は待機! 槍は!?」

「十本はできています!」

「ヒプノス、これが終わったら続きね。待っていなさい!」


 アリスは取り巻きを連れて指示を飛ばしながら仮設司令部へ走っていった。

 それを見送り、俺は二人の人間を棍棒のように振り回し暴れるトロールと、槍装備の人間達の戦いを横目に見物しつつ夜の森へブラブラ散歩に出た。


 問題②、幻獣の襲撃。

 人間達は毎晩幻獣に襲われている。


 幻獣の中には、夜になると活発化し人間を襲うものがいる。人間だけを襲うわけではないが、貧弱な二足歩行で野生の本能を失ったクソ雑魚生物は格好の獲物だ。キングスポートにはその格好の獲物が無防備に群れている。狙わない訳が無い。

 例えばトロールは昼行性の全ての生き物を憎悪している。太陽に弱いため昼間は動けないが、夜になると人間を叩き殺すために襲ってくる。襲撃回数・被害数、ともに筆頭の幻獣だ。

 ヴァンパイアも侮れない。呪われた血であるヴァンパイアに汚染された犠牲者は暗視能力と強化された肉体を持つ。正面きって暴れるだけでなく、犠牲者の肉体に潜み、ひっそり人間に紛れ込もうとする狡猾さが厄介だ。

 他にも、「夜」が来てからというもの俺が創造クリエイトした覚えのないフクロウやコウモリ型の幻獣も確認されていて、それも脅威になっている。創造クリエイトした覚えがないだけで見覚えはあるから、恐らくドラゴンが新しい環境に適応した幻獣を創造クリエイトしたのだろう。奴もなんだかんだで幻獣という存在を好ましく思っているらしい。


 昼間も夜ほどではないが幻獣による被害は多い。油蔓と間違えて悪魔の蔦を持ち帰り絞め殺されるマヌケがいたり、木の実を拾っている時に天獅子の縄張りに入ってしまい襲われる馬鹿がいたり。

 度重なる幻獣被害をアリスの的確な統率の下でよく防いでいるが、怪我人は多く、死者も数人出ている。

 一万人の人間達はいわば準備ゼロでやってきた開拓隊だ。自然は厳しい。死者が数人で済んでいるだけ上出来だろう。


 もっとも、彼らの死は幻獣の死と厳密には違う。ある意味では、この開拓では未だ死者すら出ていないとも言える。

 俺(ドラゴン)が創造クリエイトした幻獣は、死ぬと他の幻獣の栄養になるか土に還るかして、自然の循環の中でぐるぐる回り続ける。

 一方、ナイトメアが創造クリエイトした人間は、死んでも「夜の試練」とかいうナイトメアが設けた試練を突破すれば蘇生できるらしい。詳細を聞くまでもなく悪意の塊の試練だと分かるので詳しくは聞いていない。ナイトメアには関わらないに限る。ニクスの言葉を借りれば「エンガチョ」だ。

 まあ蘇生云々はアリスが考えているはずだ。その内何か手を打つだろう。


 そこでハッとして足を止めた。

 俺は何故こんなに人間の事を気にかけているのだろうか。


 回りを見る。森の木の葉をざわめかせる風の音。それに混ざって微かに聞こえる小動物の断末魔、羽音。

 深く濃い土の匂い。見上げれば梢の先に点ったような星灯り。

 これが俺の望んだ自然だ。人間とかいう不純物の介入の余地はない。

 はずだ。


 一年前の俺だったら、確実に人間達を駆逐しにかかっていた。一人や二人なら見逃してもいいが、一万人もの人間は見逃せない。

 しかし今はそんな気にはなれない。全く不思議な事に、俺は人間にまるで同族に対するような親しみを感じていた。

 これでは俺が人間のようではないか。今はハシビロコウだが。


 人間という地球史最大の欠陥生物に生まれてしまったのが悲しい。本当に人間にはロクな奴がいない。アリス! ナイトメア! 長宗我部……はいいとして、ニクスも……いやニクスは……

 …………

 ………………

 ……………………


 ……まあ人間も捨てたものではないか。

 アリスには自然の摂理を超越した精神力がある。ナイトメアは信じがたいほど屑だが信じられないほど良い奴だった。ニクスは毛づくろいしたいぐらい可愛い。

 欠陥の塊とはいえ、人間も動物だ。分を弁えるというのなら、幻獣との共存を助けてやるぐらいはいいだろう。うむ。


 無性にニクスに会いたくなりキングスポートに戻ろうとしたところで、森に駆け込んできた血だらけのトロールに叩き潰され新鮮な鳥肉になった。

 人間達が手負いの獣を取り逃がしたところに鉢合わせたらしい。やっぱり人間はクソだな!

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