1-3

男の語りに

生気の弱った顔が更に曇った

それでも奇麗な人間である人の話が気に留まり

コクリと顎を下に動かし続きを求める


男は彼女の頷きを確認しながら、時折、休憩も挟みながら

長い語りを続けた


「全部が善良な人なんていない、みんな嫌な所も持ってるし

そして、それが個人の理性のバランスを保つ

だから、優しい言動が生まれるんだろうと思う


でもね、きっと今を生きてる大半の人は

嫌な部分に心が犯されてる


。。。だからね。。」


男がもう一度、女の手を握り

目線を同じ位置にして話しかける


「あなたみたいに、今が辛いながら

人に対して希望を抱ける人、自分も何かをしたい

そう思える心が、体の半分以上の優しさで

世界を平和に出来ると思うよ


そうゆう人間が嫌な事をしながらも

それでも最後は心を綺麗に保てるんだから

そうやってれば地球も救われる」




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