1-2

その理屈を問う女


「例えば?私は、綺麗じゃないけれど…」


男は手をそっとベッドに降ろして

スケッチに絵を描いている


地球の全体と、黒いモヤの様な物と、白いモヤと海だった

男は彼女にその絵を見せながら


語り出した


「俺はね、心が綺麗な人は世の中もキレイに出来ると思ってるから

いつの間にか、地球からしたら俺たち人間は毒になってしまったけど

それも、時代が変化し、改変がある度に強くなってく」


女が顎を引いたのを確認して

続きを話す


「けど、全員がそうじゃ無い、心が綺麗な人も確かにいた」

男がそう言いながら、分かりやすい様に、黒いモヤを悪、白が善だと指で説明する


「だけど、すっかり黒ずんでしまったけどね」

お互いに 悲しい念が表情に残った



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