異世界に妹を連れてくるんじゃなかった。

Ryoken / リョウケン

第1話 『現実から異世界へ』

早朝 朝6時に起床した高校生「蒼井 晴人 (あおい はるひと)」は父親の新聞を取りにポストを見てみると一通の手紙が届いていた。

そこには…

『招待状 あなたを異世界にご招待します。』

っとたった一言書かれている。


宛先は『秋葉原の路地裏』からだ。


封筒の中にもう一枚の紙が入っており、それは異世界に行ける地図らしき絵が書かれていた。

絵は雑で、まるで小学生が書いた夏休みの絵日記みたいな感じだ。


手紙を見た晴人はどうせ小学生のイタヅラだと思い手紙を持ったまま家に戻り朝食を取ることに。


朝食はいつも晴人が作り父親と一緒に食べている。

母親は過去に事故で亡くなっており妹は徹夜でゲームをしている引きこもり。


晴人は朝食を食べながら考えていた。


「秋葉原の路地裏ってなんだろう…」


スマホで検索するといろんな情報が書かれている。


”異世界に行けるらしいよ。”

”窓口って聞いたことある。”

”それって都市伝説だよね?”


匿名掲示板によると秋葉原の路地裏は異世界に行ける窓口らしい。

ネットの情報は本当かデマかはわからない。


晴人はふとテレビを見た。


”おめでとうございます。一位は獅子座のあなた。”

”何事も行動することが一番。ラッキーカラーは青色です。”


朝7時の占い。

晴人は8月生まれの獅子座で占いを信じる。


「んじゃ学校帰りにでも行きますか!」


晴人は地図に描かれた秋葉原の路地裏に放課後行くことにした。


「この辺かな〜?」


地図周辺をウロウロしていると目の前に白青色の小さな子猫が横切った。


晴人は猫好きな為、跡を追いかけてみるとそこには──。

広大な敷地で緑豊かな芝生が風を揺らし居心地の良い空間だ。

少し先には大きな街が見える。


「ここが異世界…」

初めての出来事で戸惑いながらも歩いて街へ向かう。


街の入り口の大きな門を潜ったその瞬間!


『シャリン…』と鈴のような音が聞こえた。


目の前を見ると…

現実世界にいた小さな子猫が妖精のように浮いている。


「僕の名前はネキャット」

明るく可愛い声をした妖精猫は支配人だ。


“ネキャットは晴人にこの世界のことを話した。”


街のド真ん中にそびえ立つ大きな塔は狩猟型サバイバルの『アステール』と言われていて様々なハンターさん達が日々上層階を目指しモンスターと戦っている。

上に行けば行くほどモンスターは強く報酬金額も大きい。


そしてこの世界では倒したモンスターの報酬を現実のお金に還元でき、

現実のお金を課金としてこの世界で使用することも可能。


「みんなは何で上層階を目指すの?」


「願いが叶う石『エテレインストーン』を手に入れるために目指しているニャ」


「願いは何でも叶うのか?」


「もちろんニャ」


「…よし!決めた!!!」


こうして晴人は秋葉原の路地裏という異世界でサバイバル狩猟を行うのだが……



<<<『俺、制服だし武器も持ってねぇーーーー!!!!!』>>>


と大声で叫んだ…

果たして晴人は上層階を目指せるのか!?

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