皆で食べるジャパリまん

自称自称(自称)

いつも食べるより

 モグモグモグ


 ジェーンはジャパリまんを食べていた。


「あっ、ジャパリまん。ちょうだい」


 そこにフルルがやってきた。


「少しだけですよ」

「ありがとー」


 ジェーンがジャパリまんを分けて手渡そうとすると。


「食べさせて~」


 と言ってフルルは口を開けた。


「ふふっ、仕方ないですね」


 ジェーンは分けたジャパリまんを口に含み咀嚼した。


「あーん」


 ジェーンは口移しでフルルにジャパリまんを食べさせる。


「おいしー」


 その様子を見ていたイワビーも。


「ジェーン! オレにも食べさせてくれ!」

「イワビーさんもですか? いいですよ」


 ジェーンはイワビーにも口移しでジャパリまんを食べさせた。


「ジェーンのジャパリまんうまいな!」

「皆さんと同じジャパリまんですよ」

「コウテイのもちょうだい」

「私のもか。いいぞ」

「わーい。ありがとー」


 4人がジャパリまんを食べさせあっていると、ロイヤルがやってきた。


「皆! 遅れてごめん。って、何してるのよ!」

「皆でジャパリまんを食べさせあっていたんだ」


 コウテイが答えた。


「それでそんな赤ちゃんみたいなことを」

「プリンセスはやらないの?」

「わ、私はやらないわよ」

「プリンセスもやろうぜ」

「やらないわよ」


 そんなロイヤルだったが。


「えー。だめ?」

「っ━━。もう、フルルは。仕方ないわね」

「やったー」


 ロイヤルは口移しでフルルにジャパリまんを食べさせた。


「おいしー。プリンセスにも食べさせてあげるー」

「わ、私はいいわよ!」


 ロイヤルはそう言ったが、フルルはジャパリまんを口に含みもぐもぐする。


「ちょっとフルル! 私はまだ食べるなんて言ってなっ━━。」

「どお? おいしー?」

「……さぁ皆! 練習するわよ!」

「素直においしいって言えよー」

「素直じゃないですね」

「2人とも茶化さないで」

「「はーい」」


 食べさせあったジャパリまんはいつもよりおいしかった。


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皆で食べるジャパリまん 自称自称(自称) @jishou-namakemono

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