1-3
数分後、そっとボックスをどけて、猫を無理に抱いて
体の様子を見ると、口から吐瀉物らしきものを吐いた跡があり
足も少しビッコを引いて歩いている
野良猫だから、何か拾い食いでもして、吐いた事にビックリしたん[だろう]と解釈していた
猫の口元を拭いて、落ち着くまで撫でてあげた
そのあとも、好きなときに食べれるようにと、ご飯も置き
少しではあったけど食欲も確認できた
今日は安静にと思い 一日だけ泊めておくことにした
[。。。今思えば、ここまでしたのなら覚悟をキチンと持つべきだった。。]
猫自身も 開けたままの窓から 外にいく様子も気配も無く
私はダンボールでトイレボックスを作り 近くの砂場から砂を取ってきて
即席トイレを用意して、窓の辺りに置く
そして六時が過ぎ夜も冷えるので窓を閉める
しばらくして猫が少し低音の声で鳴き始めた
きっと外に出たいのかと思ったけど、脚の怪我もあるし
ケンカでもしたら危ないと、猫を宥めながら興奮を押さえる
暫く一人になりたいのか、私の部屋がある二階に行ってしまったけど
降りてくるまでそっとしてあげようと
余り、接触するのは遠慮した
けれど、その日の夜の9時頃 変、と言うより
重くて苦しそうな 遠吠えみたいな声が、二階から聞こえ
これはおかしい。。私は慌てて二階へ上がると
猫が唸りながら、こっちを見ていた
良く見ると、座っている所がビショビショに濡れていて
何度もオシッコのポーズをするが
そのたびに粘膜の様なものがお尻から出ている
急いで、動物病院に電話をして
地元の4件のすべてが すでに時間外業務と留守電状態になり
1、2時間程で行けそうな、地元以外の病院も、それは同じだった。。
そんな状況の中、家には自分だけで 母は出掛けていて 姉は夜勤の仕事で既に居ない
父に限っては。。毎晩の様に外で飲んでいて、居たとしても関わって欲しくないと思った。。
猫は数分間隔で死にそうな声で 鳴き続けている。。
とりあえず 状況だけでもと考え
地方のどこでもいい、話が出来そうな病院を
ネットで調べて電話をした
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